守「さて。では聞いていいですか?
なぜ僕にこういうことをしてくれる
んですか?自分は内田さんを
知りません。家まで知られてるのは
怖い。ブラフならいいんですけど」
玲子「まだ聞いてないですか?」
守「何を?」
玲子「私のこととか。色々」
守「誰に?」
玲子「・・・その様子だと
まだ聞いてなさそうですね。
では黙っています。それで
家は本当に知ってます。
確かに怖いですよね 笑」
玲子は楽しそうに話す。
守「怖いんですけど。別に
被害受けてはないんですよ。
ただ自分のこと知られてるのが
よくわからなくて」
玲子「シャリテのお医者様。
シャリテー・ベルリン医科大学に
19才で留学して留年すること
なく卒業。成績優秀。
世間的にいいところをいうと
こんなところですか?」
守「そこから知ってるの?」
玲子「単独で留学し貧乏生活。
医者になっても生活レベルは
変わらず。黙々と勤務と医学の
勉強して時間も全て注ぎ込む。
天才なのに努力家。世間知らず。
自慢したらいいのにしない。
マイナス部分はこんなところですか」
守「んー。だいたい合ってるなぁ。
金の使い方よくわからんしなぁ」
玲子「ふふっ。本当そのとおり。
交流会で沢田って名前聞いた時
まさかって思いました。こんな形で
出会うとは思ってなかったです」
守「こんな形?」
玲子「私は沢田さんのことを
会う前から聞いてたんです。
こういう人がいるけどどう?って。
そうですね。お見合いみたいな
感じです」
守「お見合い?俺と内田さん?
なんでそうなんの?」
玲子「例えです。私は別にハイ
スペックの男性が好きっていう
訳ではないんですけど。沢田さんの
ことを聞いた時に苦労して自力で
異国でやってるのが響いたんです。
そういう人となら会ってみたいって。
交流会の時も自分から何も
言わなかったですよね。偉そうにも
してなかったし本当にそう思った。
若い医者ってだいたい自慢ばっか
なのに違ってましたよ。沢田さん」
守「一緒ですよ。たぶん」
玲子「またまた謙遜して。
交流会の時に話そうと思ったら
なんか帰るようになっていたから
追っかけて電話番号渡したんです。
自分から勇気だして行ったんですよ。
断るなよ。って思いましたけど聞いてた
沢田さんらしかったので安心もしました」
守「誰から聞いてるんですか?
そんなことって・・・カール医師の関係?」
玲子「違います。別の人」
守「だよなー。あの人そこまでは
知らないはずだもんなー。まぁいいや。
この店美味しいですね。こんなに
美味しいコーヒー初めてです」
玲子「ブルーマウンテンです。
日本人にはこれが合いますから」
守「聞いたことある。これがそう。
家でもたまに飲もうかな」
玲子「よかったらあげましょうか?」
守「あー。いいっす。すみません。
味わう余裕基本無いし皆と飲む
粉コーヒーが美味いんですよね。
・・・なんか」
守は瀬戸の部署で飲むコーヒーが
好きで思い出していた。
玲子「欲しくなったら言ってください。
いつでもお渡ししますから」
守「ありがとうございます。ごちそうさま
でした。外でましょうか。まだ時間あります
よね?お礼したくて。百貨店いきましょう」
玲子「はい。行きましょうか」
席を立って支払いへ。
守がカードを出そうとするが店員から
Noと言われた。
守「No?カード使えない?」
玲子「大丈夫ですよ。さっ。
行きましょう。」
守「いや。だって。食い逃げなる」
玲子「大丈夫です。予約してたので」
守「意味わからんから。予約してたら
支払わないでいいってならんでしょ」
訳がわからないまま出て行った。
店員は守達にお礼をしていた。
玲子は楽しそうに守と外を歩いた。
守もドイツにきてから気楽になれて
いなかったが気楽になれていた。
百貨店へ入り、スーベニアコーナーへ。
守「えーっと。飲み物とかなら何が
好きです?紅茶がいいですかね」
消耗品をお礼に返す。
重たくもなく面倒くさくもないので。
玲子「紅茶苦手なんですよ~。
ごめんなさい。他のが嬉しいです」
守「・・・そっか。他のにしましょう」
お土産で買ってきていた紅茶を
渡そうとしてたので危なかった。
そのことは言わずに高めの
お茶菓子セットを選んでプレゼントした。
玲子「えっ?いいんですか?
ありがとうございます~。
上で服とか見てもいいですか~?」
守「ええ。付き添いますよ」
玲子の買い物に付き合っていた。
デートをしているみたいだった。
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