由紀「彩ちゃん。さっきの答えやけど」
彩「はい」
由紀「結婚は認められない。
あなたは社会的地位を得られる人を
その目で見つけて結婚するべきやわ。
いわゆるエリート。高学歴、一流企業。
守が相手だとあなたは不幸になる。
学生恋愛は否定しない」
彩「えっ・・・私じゃだめですか?」
由紀「彩ちゃんがダメじゃない。彩ちゃんと
守は結婚すると合わないタイプやから守と
一緒になると彩ちゃんが不幸になるだけ。
守はエリートではない。英才教育ではないが
記憶術やそろばんで暗算。そんで旦那の方が
武の理解とかで色々教えてきたのが結果的に
英才教育に近い感じになってるだけやから。
守が社会人になった後でまともやったら
その時は違うかもしれないけど。今の状態では
守は彩ちゃんほど人格が完成されていない」
彩「それでも・・・」
彩父「彩。もうやめなさい。」
由紀「さて。守。出れるか?」
守「・・・ん。大丈夫」
由紀「よし。あんたちょっと支えてやって」
清人さんが守君をフォローしていた。
由紀「ではお先に失礼しまーす」
沢田家はそそくさと出て行った。
彩父「あっけなかったな・・・」
彩ちゃんは泣いていた。
彩ちゃんのお母さんが慰めていた。
彩「お父さま・・・嫌い。なんで・・」
彩父「彩。お前には言わなかったが
あの子のお父さんはヤクザやねん。
ヤクザの家系と結婚とか認められん」
彩「えっ?違うよ。接骨院してるって。
店にも行ったから・・・知ってるもん」
彩父「接骨院?そんな情報は無かった。
そんなわかりやすい情報抜くか?まぁいい。
ヤクザのところの次男ってのは間違いない。
だから・・・もう彼とは会うな」
彩「・・・会えないです。もう。
時間かかりますけど・・・諦めます。
守さんのお母さんにも認められなかったので」
彩ちゃん達はその場からまだ移動できなかった。
そして守君達は・・・料亭を出てから
入口へ向かってゆっくりと歩いていた。
守「なぁ・・・マミィ・・・」
由紀「なに?」
守「ありがとな。上手くやってくれて。
大騒ぎにならないように配慮してくれたやろ」
由紀「まぁな・・・」
清人「・・・気づかんかった」
沈黙状態から進めてくれて互いが嫌な言葉が
多く出ないように配慮し早めに引き上げてくれて
いた。
由紀「彩ちゃんはできた子やったね。驚いた。
守はあーいうのがタイプやったんやなー」
守「そやな。すれてなくて気遣いもできていて
付き合っていて何も苦が無かった」
由紀「結婚したかった?」
守「結婚したい・・・って思ってた。少し前までは」
由紀「去年の3月か?明の影響ちゃうの?」
守「・・・うん。そう」
清人「やっぱり・・・」
由紀「目標って言ってたのは・・・医者のことか?」
守「うん。初めて成りたいって思った。
人を助けたいとか命を救いたいとか金持ちに
なりたいとかじゃなくて誰かに必要とされる仕事」
由紀「誰かに必要とされる仕事って・・・
明が言ってたの?」
守「瀬戸さんは何も言わなかった。過去を聞いてて
周りを見ていて瀬戸さんって病院内で必要とされている
感じがしたから」
由紀「そやろね。あれが天才やからねぇ」
守「誰かに必要とされる仕事っていうと他にもあると
思うけど、客観的に見ると俺は瀬戸さんの影響を
強く受けてると思う。瀬戸さんが医者じゃなかったら
医者って言って無かったと思うし・・・」
由紀「あんたも成長したねぇ。無駄に頭がいい」
その場で成りたいと思っているわけではなく
色々考えてそういう目標ができていることを悟った。
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