起きた時は夕方6時だった。
スタッフも入れ替わり引き継いだ後
スタッフを呼んで今日の事を話した。
夜勤の合間に少し病院を出て
近くの雑貨のお店を見て回った。
瀬戸「すみません。このチョコレートを
段ボール1箱分とニット帽2つを
1セットにして17人分下さい」
店員「えっ?少々お待ちください。
店長大量注文するお客様です」
慌てて店長を呼びに行った。
店長と打ち合わせをして準備する。
商品が店にある分では足りないので
数日後に郵送で送ってもらうようにした。
金額は先払いでお願いする。
瀬戸「あー。郵送する前に・・・
ちょっと手紙を書きたいので」
コピーしますので同封して送って下さい」
店長「わかりました」
病院へ戻り仕事の合間に手紙を書いた。
コピーを取り翌日お店へ渡して送ってもらう。
瀬戸「ふぅ。吉と出るか凶と出るか。
ドイツ人。そういう風習ないもんなぁ」
それから数日後・・・
コンコンコン・・・
イワン妻「はい。なんですか?」
配達員「お届け者です。確かに
お渡ししました」
イワン「えっ?ちょっと待って下さい。
なんですか?これ。何も頼んでません」
段ボールが17箱送られてきていた。
その様子を見ていた周りの住民達も
集まってきていた。
配達員はこの地域の危なさを知っており
3人で配達にまわる所だった。
注目されると怖い。
配達員「とにかく渡しましたから。
それでは失礼します」
イワン妻「ちょっと。困ります」
配達員はそそくさと帰っていった。
イワン妻「あの人。何買ったんだろう。
送り人は・・・瀬戸医師?」
イワン妻はイワンが帰ってくるまで待った
夜になりイワンが帰宅した。
イワン「なんだこれは。お前。もしかして
なんか買ったのか?騙されたのか?」
妻「違いますよ。私は最初あなたが
買ったんだと思いましたから。送り人
見て下さい。瀬戸医師ですよ」
イワン「瀬戸医師が?なんで?」
イワンと妻はひとつ開ける事にした。
そこには大量のチョコレートとニット帽が
2つと手紙が入っていた。
イワンは手紙を読んだ。
イワン様
この前の輸血の協力ありがとうございました。
ドイツ人はプレゼントを送る習慣が無いので
こういう事は嫌いでしょうけど受け取って下さい
日本では感謝をプレゼント等で表現します。
イワンさんが村人の皆様に頼み込んでくれた
無償の呼びかけは誰にでもできることでは
ありません。あなたの行動とあなたの周りが
動いてくれた行動があり助ける事ができました。
その動いてくれた16人の方への感謝も込め
同じものを送ります。是非渡して下さい。
相手が受け取らない場合はイワンさんが
もらって下さい。ニット帽は売ってもらっても
かまいませんから。私への返品は不要です。
あの行為を商品で換算している訳ではないです。
こういったお返しを今後する事はありません。
あなた達の行動に敬意を表した私からの行為です
皆様の輸血のおかげで1人の命が救えました。
瀬戸 明
イワン「俺・・・今から言って渡してくる」
妻「私も手伝います。息子達も手伝って
もらいましょう」
瀬戸の送った段ボールを持ってあの時に
動いてくれた人に1件づつ廻って渡す。
いらないという人もいたがイワンさんから
ではなくあの時の医師からということで
お返しの必要はない。食べ物とニット帽
は貴重なので全員受け取ってもらい
もらって喜んでいた。
行かなかった者でぶつぶつ言ってる人には
イワンさんがもらった中からチョコを渡した。
後日イワンさんから俺へ感謝の手紙が届き
帽子をかぶった写真を同封して送ってくれた
瀬戸「喜んでくれたみたいやね。よかった」
スタッフ「先生。患者来ましたよ。
診察お願いします」
瀬戸「はいはい。すぐに行きます」
それからはいつもの通り仕事に戻る。
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