第1483話 真剣な悩み

2025年9月4日

第51部-早期進路指導-

t f B! P L
理子「最近・・・司と・・・
司との距離が遠くなって
きている気がして・・・」

野田「距離?」

理子「はい」

野田「あんま会ってないの?
確かバイトしてたんだっけ」

理子「会ってはいます。
メールもしてるんですけど。
なんか・・・あたしだけが
取り残されてる気がして」

野田「全然わかんないや。
遠くなってる気がしないけど」

理子「すみません。感情から
出てしまって・・・司はなんか
大人になっていってるのに
私は何も変わってなくて・・」

野田「ほう」

理子「この前のクリスマスも
高い中華のお店予約してくれて
・・・あたしそんなに司に
求めてなんかないのに・・・
無理されて・・・」

野田「ふーん。いいと思う」

理子「そんなに背伸びしたり
しなくていいのに。もっと
普通に一緒にいたいのに司は
そうやってかっこつけてる」

野田「それが不満なの?
理子ちゃんからすると」

理子「はい。司は変わりました。
昔はもっと弱くて自己表現だって
できなかったのに・・・沢田君と
出会って格闘技習い出してから
色々と変わっていって・・・」

野田「・・・そうやったねぇ。
どう見ても弱かったね。司は」

理子「あたしは・・・習い事も
してないしバイトと学校と友達と
一緒に過ごしてるだけで・・・」

野田「差がついてると気がついた。
そういうとこなんかな?」

理子「・・・はい」

これは困った。
真剣に理子ちゃんは悩んでいた。

男に話すのと女に伝えるのとでは
色々と伝え方が違う。

女は結論を特に求めてはいない。
だから言いたい事は言えない。

なので・・・遠まわしに言う。

野田「うーん。そんなに悩む
のは時間の無駄だと思うよ」

理子「・・・」

野田「司は人に言えないほどの
努力を中2からやり始めた。

しかも自分の意思で。
逃げ出すこともなく。

そんで必死についてきてて
結果みんなと対等にいれるように
してるだけやから」

理子「じゃああたしはどうやって
追いつけばいいですか?あたしが
司と離されてしまうだけになる」

野田「まだ高校生だよ。
それに理子ちゃん離されてないって。
気がついたのが今なだけだから。
理子ちゃんにも器ができたんやって」

しまった。答えを言ってしまった。
これはもちろん聞き流され・・・

理子「このまま離されたら・・・
あたしは司に振られてしまう・・」

理子ちゃんはまた泣き出した。
周りお客のの目線がこっちへ向けられてた。

ヒソヒソ話で浮気と勘違いされてる
のがどうみてもわかった。

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