サーブは相手チームから
打つのは7番だった。
バシンバシン・・・
7番はうつむいてボールを
叩きながら集中してる。
7番「やったる・・・」
7番はボールを高く上げて
助走をつけて走り出した。
ジャンプサーブが来る。
僕らは全員集中して構えた。
桐谷さん達はバレーの基本姿勢。
僕達は腕をだらんと落とし
脱力し反射速度に備えた。
バシイイッ・・・
ボールはネットを越えてきた。
そしてボールは魂輝君の所へ
魂輝君はすぐに落下位置に
回りこみ構えた。
ボールに反応していた。
守「タマぁ。避けろ」
魂輝「えっ?そうですか?」
魂輝君は避けた。
そしてボールを見送った。
ダンッ・・・トンッ・・・
ボールが落ちた位置は
アウトだった。
7番「くそっ・・ミスッた。
なんで・・とらへんねん」
魂輝「助かったですよ。守。
拾う事に神経集中してまして
アウトとは気づきませんでした」
守「構わへんよ。よく避けた。
これで後1点や」
司「相手はリスクとって
失敗したね。今の1点は
さすがに大きいよ」
サーブミスの1点は僕らにとって
最も1番嬉しい点なので優先する。
そしてその1点でマッチポイント
を迎えてしまっている。
向こうのプレッシャーはすごいだろう
しかし・・・
司「ほんと・・・強いな。
追い込まれてるのに」
追い込まれているのに・・・
これまでにない集中力だった。
舞子エバンスがここでやっと
勝ちに向かってきていた。
最後ぐらい真正面から向き合って
1点をとりたいが・・・
守「さっさと終わらそう。
もつれたらややこいぞ」
僕らもこの1点をとらないと
3セット目はとられるだろう。
木塚さんが軽くサーブを打ち
相手コートへ入れる。
レシーブが拾い5番はトスを
ライト後衛へ上げてバックアタック
で対角に打ってきた。
多田さんが飛び込むが拾えない。
魂輝君でもカバーができない位置。
人のいない所を狙って打たれた。
司「さすがにバレてるか。
もう魂輝君は避けられるか」
魂輝君のいない所へアタックされて
向こうは点を取り続けてきていた。
徹底して魂輝君を狙わない所を
見ると相手も必死なのがわかる。
得点は24対22。
そしてサーブ権は相手へ移る。
レシーブ後の攻撃は僕が平行で
守君へトスを上げる予定だ。
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