第1404話 問題の提起

2025年5月16日

第48部-強制的バレー 大会前編-

t f B! P L
多田「気づくって何を?」

司「勝つ為に練習しましょう」

僕がこの時に気をつけなければ
いけないのは問題の提起の形。

相手の言ってた事は追求せずに
これからどうするかの問題に
ついて提起して同意を得ること。

ここで相手がこう言っていたから
その部分を突くと問題が流れるから

桐谷「勝つ為ってよく言うけど
具体的にどういうこと?」

司「スポーツの状況はすぐに変わる
ので変化について最適を選ぶこと。
結果相手に勝たせないことです」

木塚「最適を選ぶって?」

司「それは積み上げてきた経験から
状況によって選択していくもんです

イレギュラーなことやミスってのが
出てくるのでそれが起きたとしても
そこを責任にはできない戦いです」

増山「なんか曖昧な感じ」

司「曖昧ですよ。試合の流れに
よって同じことはやってられません

色々練習試合してきてわかりましたが
だいたいのバレーはパターン化してる

そのパターン化の精度を上げる為に
基礎練習を繰り返してやってきてる。

そういった強さは確かに強い。
だけど得手不得手が出てきてしまう。

なら相手の得手の部分で勝負せずに
不得手の部分で戦う事を選びます。

結果曖昧になるのが当然です」

桐谷「そんなに言うんだったら
世の中にあるバレーの練習とかを
否定してるってこと?」

司「否定はしません。ルールがあって
その練習方法が強くなるには一番早い
のでしょうから。

ただ勝負のやり方としては否定します
上手くなる為じゃない。勝つ為ならば
バレーの練習方法は勝てないです」

増山「勝つ為勝つ為って言ってるけど
そんなに勝つ事が偉いの?」

司「偉いかどうかは知りません。
ただ正しくないですか?」

増山「・・・」

司「それとも勝った方は
間違ってますか?負けて正々堂々と
やって負けた言い訳言いますか?」

増山「・・・」

司「勝ちましょうよ。勝ちたい。
勝つ為に僕らはやってきてますから」

少し沈黙が流れた・・・
僕は黙って様子を見ていた。

多田「・・・勝てるのかな?
あたし達でも・・・」

司「頑張り方を変えれば・・・
勝率は変わります。

勝率を高めるには勝ちを知る事が
最も重要ですよ」

増山「勝率?勝ちを知る?」

司「ええ。勝ちを知らないと
接戦や緊張状態で詰めれません。

勝率が低いと正念場での戦いで
制することができなくなります」

勝ちを学ばせることが・・・
このチームの課題でもあった。

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