木塚「大会までもう日がないし
負けるぐらいだったら参加を
やめた方がよくない?」
司「・・・」
桐谷「そう思うでしょ?」
守「・・・」
増山「あたしら主婦やし・・
頑張ってもあたしらよりも
もっと真剣にやってきてる
チームも多いし」
魂輝「・・・」
多田「司君達も忙しいのに
これ以上付き合わせるのもね。
悪いから。あたしら全員で
話をしててんけど・・・」
僕はムッとして反論した。
司「出ますよ。僕らは。
勝ちますから」
多田「・・・えっ?」
司「勝手に決めて勝手に
負けを認めてこっちが忙しい
からって理由をつけて辞退って
さすがに勝手すぎませんか?」
守「タマぁ。アタックの練習
付き合ってくれやぁ~」
魂輝「はいですー」
守君と魂輝君は練習をする。
ママさん達を無視して・・・
この場は僕に任された。
司「確か桐谷さん。バレーは
正々堂々とやらないといけない
と思うって言ってましたよね?」
桐谷「えっ?あっ。うん」
司「勝つことよりも正々堂々と
やることが大事なんですよね?」
桐谷「そりゃ勝ちたいよ。
でもやるなら正々堂々とじゃ
ないと意味がないやん」
司「どんな意味ですか?」
桐谷「それは~えっと・・・」
増山「相手にとって失礼じゃない?
正々堂々とやらないと」
司「相手に失礼?相手にとって
まともにやってきてくれるチームは
単純でしかないですよ。簡単に勝ち
を譲ってくれるチームでしょう?」
増山「そういう事じゃなくて。
相手も正々堂々とやってくるから
こっちも正々堂々じゃないと不公平
っていうか。そういうこと」
司「戦う力を持っていたらそれは
聞けるでしょう。でも弱いですよ?
このチーム。弱いチームが正論を
語って勝てるほど甘くはないです」
木塚「じゃあ前に言ってた汚い事を
やって勝つっていうこと?そんなん
で勝っても何も嬉しくないでしょ?」
司「まずは結果。そこに集中します。
嬉しいがるとかは必要ありません」
多田「結果って簡単に言うけど
そんなに簡単に出る訳じゃないよ。
何年バレーやってても難しいから」
司「難しいのがわかってたら
結果出す為に勝ちを探せませんか?
試合に勝つ為に上手くなる。
そんで努力する事が大切って前に
聞いた時に・・・
勝ちへの貪欲さが見えませんでした
勝てないってのが見えているなら
まずは原因を探すもんですけど
原因が自分達が下手。もしくは
相手チームが上手いってだけ。
そこが原因なら何回か練習試合を
やったらどっかで勝てるでしょう。
でも勝てない。なのに同じ原因で
努力する。でも勝てない。
だから・・・そろそろ気づきましょう」
ここがターニングポイントだと感じた。
僕がここで変えられなければ終わる。
ママさん達の精神が揺らいでたから。
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第48部-強制的バレー 大会前編-
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