守「まさか先生から・・・
そんな簡単に負けてもいいなんて
言われると思ってなかったよ」
野田「負けてもいいって言われて
簡単に負けてしまう守じゃないやろ?」
守「はっ・・・負けませんよ。
どうせやるなら勝ちますから」
野田「全力出さないと負けるよ?
いくら未経験の異業種でも」
魂輝「勝ちますよ。僕らは。
3ヶ月近くもあるんですから」
野田「おっ?その根拠は?」
魂輝「守が本気みたいですから」
野田「いいね。俺もそう思う」
守君はなにかふっきれていた。
高校生になっておとなしくなってた
守君が中学生の頃のように攻撃的な
ギラギラしていたように見えた。
守「先生。俺らが優勝したらさー。
なんかご褒美とか用意してくれない?」
野田「そやなー。いいよ。
なにがいい?」
守「優勝した時に考える。
それでもいいかな?」
野田「あぁ。いいよ。
だいたいの事は叶えてやる」
僕らのやる事が見えた・・・
好きなようにやるだけだった。
そして僕らはファミレスを出て
先生とはその場で別れてお互いに
家に帰っていった。
僕は家に帰ってゆっくりして
ここまでの事情を母さんに話して
自分の部屋でゆっくりしていた。
司「できない人かぁ・・・
僕はそうだったもんなぁ~」
守君や魂輝君は小さい頃から
厳しい環境で育ってきてずっと
課題を与えられてクリアしてきた
側だからわかんないだろうけど。
僕はできない人の側だったので
先生が言ってくれた話が少し
胸に刺さって痛かった。
司「人間関係って・・・
難しいもんなんやなぁ~」
大人を相手にして色々気づいた。
頑張ってても頑張る方向性が
見えていない人がいる。
頑張る事が正しいと思ってる。
正しいから頑張ってるのだろう
それを否定するのは失礼になる
だから結果で示せばいいのに。
大人の場合は否定をせずに
引っ張っていくしかなかった。
相手にしないでよければ
どれだけ楽だろう。
でもそれを否定するだけの実力が
ないうちは僕らも言える訳がない
こんなに不利な状況で戦うなんて。
司「どぎついなぁ。ほんと」
それでも勝ちを探してかないと。
今までそうやってきてたから。
その日はもう休むことに。
それから僕達はバイトをしつつ
学校では休み時間にバレーの練習
をして休みの日はバラバラだけど
ママさん達の練習に出たりした。
そういう生活が2ヶ月ほど続いて
もう10月半ばになっていた。
第47部-強制的バレー 経験編- 完
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