それから1時間半後だった。
終わったみんなは先に帰って
僕らだけがその場に残った。
みんなが先に帰ったって事は
みんなはできてる事なんだろう
いつもそうだから・・・
野田「そろそろ道場終わるから
終わったらファミレス行くか。
あいつらの片付け手伝ったって」
僕らは後輩の片づけを手伝って
中学生を全員見送り道場を閉めて
先生と一緒にファミレスへ行った
野田「さてと。確かママさん達が
やる気ないんやったっけな?」
司「ちょっと違います。やる気は
あるけど勝つ方向に向いてない」
野田「そっかそっか」
先生は笑いながら話を聞いていた
僕らにとっては深刻な状態なのに
魂輝「バレーは6人の味方と6人
の敵がいるです。なので練習だけ
してても勝てるパターンというのが
敵によって変わってくるはずです」
野田「はいはい。落ち着け。
温度差激しいのもわかったから」
先生は一息ついて話をしだした。
野田「小学生低学年ぐらいでなー
毎年そういうの起きててなー」
守「うちの道場の?」
野田「そうそう。相手に色々と
わからせようとさせるねんなー。
そういう時期あったやろ?
だいたい中学の時ぐらいやけど」
守「・・・あった」
魂輝「周りから否定されてました
だからスラムで暴れてました。
実力で証明すれば誰も否定して
こなくなりましたよ」
野田「はははっ。魔人さんらしいな
アメリカの特性考えてもそうやけど
それはそれで一つの答えや。
実力で認めさせるっていうのはな」
司「じゃあ実力があったらいい。
っていうか実力がないと人を納得
させれないんじゃないですか?」
野田「一つの答えとしてはな~。
だいたいそれは相手も実力者だったり
不良相手の時には有効やけど普通の人
には敬遠されたりするもんやねん。
それ以外の答えを使わないとね」
司「どんな答え?」
野田「まぁ焦るな。この部分は
簡単に理解されても困るねん。
今後生きてるとこういう場面が
どうしても多くなるから浅い答え
しか出せなくても困るねんや」
先生は僕らの反応を見ていた。
もう・・・指導は始まっていた。
司「道場のみんなは・・・
僕らがおかしいみたいな感じに
見えました。それが答えですか?」
野田「どうやろな。絶対でもないし
正しいと言える訳でもないけど。
よく周り見てるやんか。司」
司「じゃあ・・なにかあるんですね
なにをどうすればいいんでしょう」
野田「根本はこういうこと。魚が
欲しいのなら魚を与えるのではなく
魚の釣り方を教えてやるってこと」
司「ええ。でもそれが通じない。
だから僕らは困ってるんです」
そこまではずっと見せてもらってる。
だから僕らもそうやってきた。でも
通じないからそこからが悩んでた。
通じないからそこからが悩んでた。
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