第1378話　後１時間

光男「真一。時間あんぞ。
時間ないから早くやろう」

真一「あぁ。そやな。
後１時間しかないもんな」

守「１時間・・・？」

司「使用時間とかじゃない？」

時間は３時になっていた。
体育館の使用時間でも決められて
いるのかと思った。

光男「じゃあブロック戻るぞ。
今度は普通に打つから止めて」

真一さんがボールを上げる。
光男さんの動きに合わせて飛ぶ

バシンッ・・・トンッ・・・

司「いったぁ～」

守「お～。いってぇ」

ブロックで止めたけど痛い。
力をそんな入れてなかったから

真一「全身を固めるねん。
腕だけ固めてもいいけど疲労度
が高いから全身固めてまえ。
あっ。もちろん飛んでからな」

司「全身固める・・・」

もういっかいやる。
タイミングを合わせて飛ぶ。

バシンッ・・・トンッ・・・

司「全然痛くない。なんや。
こんなんでよかったんや」

真一「喧嘩ばっかしてるからや
多少アドレナリン出てるんやろ
普通はそれでも痛いはずやぞ」

道場の経験上よく喧嘩をしてる
ので痛みの感覚が違っていた。

３０分ほど単調な止めるだけの
ブロック練習をした。

少し感覚に慣れてきたので
ブロックの配置について教わる

真一「ブロックはあんな感じや
そんでブロックはあんな簡単に
ブロックさせてもらえるもん
でもないからセッターの
ブロックが重要なる。

両サイドにアタッカーがおって
そのまま敵のアタッカーをマーク
してブロックに合わせればいい。

セッターは上がる場所に向かって
追いついてブロックせなあかん」

セッターの運動量が多い。
そこについて疑問が・・・

守「なんか普通セッターって
守備はレシーブ廻ってません？
その方が効率がいいのでは？」

サーブを打った瞬間に交代で
入った人と入れ替わり交代で
入った人がブロックに向かう
パターンしか知らなかったし
その方が適材適所とも思う。

真一「セッターやってない奴に
セッター心理読まれへんやろ。

試合状況の運び方やその場での
相手の判断捌けるのはセッター

だから司令塔って言ったやろ。
わかりやすく言えばエースの位置
はアタッカー。キャプテンの位置
はセッター。ゴールキーパーの
位置はレシーバー」

点を決める責任はアタッカー。
点を取らせる責任はセッター。
点を与えない責任はレシーバー

そういう観点で説明された。