第1329話 月謝

2025年1月30日

第44部-海と屋台-

t f B! P L
桁成「そういえば道場の
あの場所って家賃とか無料
で貸してもらってるって
昔に言ってましたっけ?」

野田「そうそう。防具とか
あーいうのも支給されてる」

桁成「それやったら・・・
なんで月謝あんなに高かった
んですか?うちの親高いって
ずっと嘆いてましたよ~」

冠位明稜帝の月謝は5歳から
中学生までは月5万円。
中学生からは月3万円。
高校生からはなし。

野田「あははははっ。そやな
桁成の言い分は一理あるな。

理由はいくつかあるんやけど
重要な理由は3つかなー」

桁成「先生いつもとぼけてる
けどちゃんと考えてるのは
みんな知ってますから。
教えといて下さいよ」

野田「そう?周りにはまだ
黙っておけよ。ひとつめは
お前達以外に親の教育もある
ふたつめは見えない特別な環境
みっつめは保育園の運営」

桁成「保育園はわかりますけど
親の教育と見えない特別な環境
ってのはなんなんです?」

野田「んー。まだわからへんと
思うけど親って子供に期待するか
強くあってほしいとかなんか色々
とあるわけよ。間違った方向に
進んでほしくないってのが根本」

桁成「それは誰でもそうでしょ」

野田「間違った教育はしてなくて
も違う方向に進む人がおんねん」

桁成「ダメなやつらは確かに多い
うちの学校でもそんなんおる」

野田「そういう意味じゃないけど
まぁええか。んー。ほら。お前ら
ちっちゃい頃からよく揉めてた
やろ?喧嘩したり相手泣いても
やめずに殴ってたやろ?」

桁成「昔の話しを・・・」

野田「あれって俺が色々とお前ら
に教えてしまってたりするやん」

桁成「そうですよ。そういえば
先生がいらん事ばっか教えてきて
みんな問題児みたいなってたぁ」

小学生になったらよく殴り合いの
喧嘩をしてたのはだいたい本家と
分家の道場の子達だった・・・

野田「うん。そやねん。俺が暴力
を教えてるみたいなってるやろ?
そんなとこに自分のかわいい子供
を預けたいと思うか?」

桁成「普通やったら思わへん」

野田「じゃあ桁成が親やったら
俺のとこには預けるの辞めようと
思うやろ?」

桁成「それは思わない」

野田「なんでや?」

桁成「・・・知ってますからね。
色々経験させられてますから」

野田「まぁそういうことやねん。
小さい頃に色々経験したらそれは
成長する土台になってるから。

でも親にそう言ったってわからん

怪我して帰ってきたとか小さい子
に無理ばっかさせてとか家帰って
きたら隅で何かを我慢しながら
泣いてとか言われるねんで」

桁成「実際そうでしたしね。
できへんことばっかさせられてた」

野田「できることばっかやらせて
育ってたらできること以外は簡単
に放棄してまうねんなー。高校生
ぐらいなってやらせるのは遅い。
高校生でもやらないんかもなー」

先生は軽い感じで答えていた。

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