日差しが照る暑い季節。
学校は夏休みに入り僕は
須磨の海に来ていた。
憲吾「司ぁ。7番テーブル
ビール3つ。急いでやぁ」
司「ちょっと待ってって。
こっち今調理中やってぇ」
守「おーい。新規2名ね~
後の案内よろしくね~」
憲吾「守~。無理やぁ。
今席いっぱいやってぇ」
守「なんとかしてくれやぁ
ちょっと店内手伝うから」
魂輝「2番オーダー完成です
持ってってくださーい」
綱吉「あいよ~。次4番に
新規オーダー来てるから」
そう・・・僕達は海に
来ているんだけど・・・
海の家の手伝いをしていた
全ての始まりは終業式の日
みんな内容を知らずに一斉に
メールが送られていた。
差出人は・・・先生だった。
「全員道場に来い」と高2の
連中だけが全員呼ばれた。
本家と分家が集まっていた。
全員で108人もいるので
ちょっとざわついていた。
なにが起こるのだろう・・
2年だけなのが不安になる。
3年がいつもはいるのに・・
全員が集まって先生が来た。
3年は後ろに集まり2年が
前に集まって話を聞く。
野田「いやー。お疲れさん。
学生は明日から夏休みかー。
ええ身分やなー。ほんま」
憲吾「なんなんですか?
いきなり呼びつけてきて」
こういう場合だいたい
いつもいい事はない。
2年はドキドキしていた。
野田「ほら。うちの地区の
自治会やけど協力お願い
したいねんってよ。それで
ちょっと呼び出してんよ」
司「あー。あれかー」
守「また火の用心とかか」
道場に入ってから地区清掃
や自治会への太極拳の指導
やら地元の祭りの出し物等
色々協力していた。
憲吾「それで?今回は?」
野田「海の家と祭りの時の
夜の屋台を手伝ってくれ」
「おおっ~。楽しそう~」
2年はテンションが上がる
3年は何も変わらなかった
野田「そんなに喜んで
もらえたんならよかったわ
あっ。ちなみにバイト代は
出ないからよろしくっ」
「ええぇぇっ。マジでぇ」
野田「アホ。自治会やぞ。
無償協力に決まってるやろ
親から小遣いもらっとけ」
憲吾「そんなんひどいわ~
やりがいない~。小遣い
もらっとけとか俺らもう
高校生やのに・・・」
野田「あーあ。お前らが
小さい頃からいい思いして
これたのは当時の先輩らが
こういう事してくれてた
からやのになー。知ってて
そんなん言うのかなー?」
憲吾「そんなん言われたら
もう何も言えんやん・・」
僕と守君は知らなかったが
みんな小さい頃から自治会
の人のジュースやらスイカ
やら必要以上に大人達から
差し入れがあったらしい。
それが当時の高校生達が
タダ働きしてくれてたから
もらえてた事を小さい頃から
ずっと教えられてきていた。
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