第1243話 慎重に

2024年10月14日

第43部-冷たい恐怖-

t f B! P L
司「洋平・・おい洋平」

洋平「ううっ・・あっ」

司「起きれるか・・?」

洋平「うっ・・司さん。
無事・・・ですか?」

司「無事って訳じゃない
話してる暇ないねんな。
この縄ほどいてくれん?」

洋平「縄・・・あぁっ」

洋平は力が抜けていたが
僕の縛られていた縄を
ほどきにきてくれた。

司「ゆっくりでいいから。
焦らんでええからね・・」

仲間内でもめている間に
慎重に事を進めたい。

時間が・・・おしかった。

洋平「・・ほどけました」

司「よしっ。ありがとう」

ひとまず縄がほどけた。
これで自由に動ける。
v 僕も洋平も・・・体力は
残ってないけれど・・・

司「さて。どうするか」

このまま・・・戦うか。
それとも逃げるか・・・

自分の体力と洋平の体力
の状態を考えると・・・

司「逃げる方に体力を
使うべきやな・・・」

人数が多い相手に戦う事
はバカがすることだ。

洋平「逃げるんですか?
俺は・・・やれますよ。
こんぐらいで逃げてたら
うちの連中に笑われる」

司「・・・笑われても
いいから今は逃げ切る事
だけを考えて。本家の
そういうとこはあかん」

1対1に強い本家と
1対多に強い分家との
温度差がここでも出る。

勝ち目の低い勝負でも
戦おうとする本家は嫌い
じゃないが・・・

勝ち目の低い勝負でも
勝つ事だけを考えてる
分家にとっては邪魔で
しかなかった。

司「正面からは・・・
逃げられへんから・・
隠れるしかないか」

体力も考えたら今ここ
で全力で逃げるのは違う

洋平「司さん・・・荷物
の後ろとかどうです?」

司「・・・違う」

洋平「でも・・荷物の裏
が隠れやすいですよ」

荷物の裏・・・違う。
パレットの後ろ・・違う

見つかる場所に隠れて
逃げ切れる相手じゃない

ここは・・・

司「光の当たらないとこ
闇に紛れて隠れるよ」

見つかっても見つけたと
断定しにくい場所に隠れ
るのが正解だと思った。

倉庫の隅に静かに移動した

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