彩「遠慮なさらずに
食べて下さいね」
守「はぁ・・・」
親方「いただきます」
無言のまま食べていた
彩に圧倒されていた。
彩「あの・・すいません。
お名前は守さん・・・?
って言うのですか?」
守「そうですけど・・・
俺名前言いましたっけ」
彩「いえ。さっきそう
呼ばれていたのをお聞き
したものですから」
守「沢田 守です。
ただの清掃職人です」
彩「あっ。すみません
私は如月 彩です」
守が名前を名乗ると
彩も自己紹介をした。
彩「守さんは・・・
何歳なんですか?」
守「16ですけど。
ちなみに高1です」
彩「えっ?16?
私も16なんです。
高校1年ってことは
高校には行ってるん
ですか?」
守「行ってますよ」
彩「じゃあ今日の
仕事ってのは・・」
守「アルバイトです」
彩「アルバイト?」
守「社会の末端です。
こき使われるだけです」
親方「社会の末端って。
上手い事言うてるな」
誰がアルバイトで社会
の末端とか言うのか。
しかも高校生で。
彩「高校生で働く事は
禁止されてませんか?」
守「禁止されてようが
将来どうせ働くんですし
早めに社会勉強してた方
が対応しやすいんでね」
親方「すいませんね。
こいつ変に経済詳しくて
生意気なもんでして」
彩「私はずっと習い事で
働くっていうのがあまり
よくわかんなくて」
守「お嬢様ですもんね。
そんなん知らなくていい
思いますよ」
彩「守さんは・・・
ずっとこの仕事をして
いくのですか?」
守「わかんないですよ。
ただ職人魂が学べるから
勉強にはなってますね。
親方からはもっと綺麗な
仕事しろ言われてるし」
彩「綺麗な仕事?」
親方「こいつ頭が良くて
根性座ってるからもっと
上の仕事を選んでほしい
って思ってましてね」
彩「頭いいんですか?
どちらの学校ですか?」
守「港神です。神戸の
商業高校なんですけど」
彩「港神?」
学区の違いがあったので
彩はよくわかってない。
0 件のコメント:
コメントを投稿