第1007話 日本舞踊

2023年9月17日

第37部-恋愛状態-

t f B! P L
彩「ねぇ。お母さま」

奥さん「ん?」

彩「今窓の掃除をして
くれてる人って・・・
私と同じ年ぐらいかな?」

奥さん「そんな感じかな。
それがどうかしたの?」

彩「なんで仕事をしてるの
かなーって思って。学校は
行ってないのかなぁ?」

奥さん「知らないわよ。
それより早く朝食食べて
準備をしておきなさいよ」

彩「はーい。ごちそうさま
じゃあ用意してきます」

彩は朝食を食べてから自分
の部屋に戻っていった。

その途中・・・

彩「ふわぁ。すごいなぁ」

守「・・・っと」

真剣に洗い掃除をしている
守に見惚れていた。

守「ふぅ。こっち終わりや
次はあっちか・・・ん?」

守が窓の移動をした時に
彩と出会った。

彩は守をじーっと見ている

守「あの・・・なにか?」

彩「はっ・・・いえ。
あの・・・すいません」

守「なんか急いでるんじゃ
ないんですか?」

彩「えっ?なんで知って
るんですか?」

守「いや・・・さっき
なんか言われてたから」

彩「あっ。そうなんです。
日本舞踊しているもので
これから稽古なんです」

守「日本舞踊を?」

彩「ご存知ですか?」

守「詳しくはないですけど
礼儀作法と間の掴み方は
最高峰だと思ってますが」

彩「間・・・ですか?」

守「ええ。間です。
瞬間と空間の把握です。
他にも体の間とか」

彩「私は未熟な者でして
間はよくわかりません。
まだ科の魅せ方です」

※科=身ごなしの意味で
良い格好をするということ

守「いえ。こちらこそ。
俺もよくわかんないところ
ありますので失礼でした」

奥さん「彩さーん。用意は
もうできましたかぁ?」

リビングから声が響く。

彩「はーい。すぐにします
もう少し待ってください」

守「じゃあ。失礼します」

守は仕事に戻ろうとした。

彩「待ってください。あの
今日は何時までいますか?
もっとお話ししたいです」

守「わかんないですね。
思った以上に広いので何時
終わるかわかんないです」

彩「私は12時に稽古が
終わって1時にはこっちに
帰ってくる予定ですけど
まだいらっしゃいますか」

守「それはいますけど。
1時には終われませんよ」

なんだ?この子って思った
終わるわけなかったから。

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