第966話 張り合い

2023年7月30日

第35部-魂輝の平日-

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親「もうわかったから。
これ以上は・・やめて」

親は殴り合ってるのを
見ているのが怖いので
やめさせようとするが。

野田「わかってへんやろ
自分が我慢してたらええ
とか思ってるんやろ?」

親「えっ・・・」

野田「簡単すぎるねん。
なんにもしてきてへん
大人の考えってのは。

今度は自分がピンチに
なったら自分が悪かった
と言う事にしといたら
収まると思ってるやろ?

納得できへんけど我慢を
したら終わるってか?

させるわけないやろ。

ええか?あんたの旦那は
あんたらをきっちりと
守る為にわざわざ痛みを
伴ってやってんねん。

それわかってへんやろ?

こんな状態でわかったと
言ってたら旦那が意地で
立つのが報われへんねん

奥さんは・・・旦那の
意地を潰したいんか?」

親「なんで・・・なんで
こんなことになんのよ」

野田「こんなことって?
一方的にこっちが悪いと
最初から決めつけてて
軽く考えてたからやん。

自分の子は悪くない。

相手の子が悪いってこと
にしといたらいい。

都合よすぎる考え方を
しとったからやろうな。
ほれ。立ちなよ。次や」

先生は父親を起こした。
そしてまた同じ事が続く

ドボッ・・・

みぞおちへ崩拳を打つ。
震脚を入れて打っていた

当然・・・立てなかった
これ以上は危険だった。

親「もうやめてください
これ以上は・・・無理」

母親は泣き出していた。
そしてその場に崩れてた

恐怖なのか苦しいのか。

野田「そやな。終わりや
これ以上は意味ないしな

あんたの旦那は守ったな

きっちり守りきったんや
大事な大事な家族を。

最悪の状態を考えてた。
目的は果たしてるやろ。

俺はもうここで引くわ。
この件はこれで終わりや

そうそう。ひとつだけ。

あんたの旦那はなんにも
負けてへんからな。でも
勝ってもないから奥さん
の意見が正しいとは
言わせへんねんけど。

俺も同じで何も言えない
でも間違ってもないねん

それだけわかっておけ」

母親「うっ・・ううっ」

母親は泣き続けていた。
多分聞こえてないだろう

野田「そうそう。そんで
現役のツッパリ君達よ」

不良「・・・」

不良達はびびっていた。
先生に話しかけられて
顔を上げる事ができない

野田「不良やるんやったら
もっと真剣に不良やれば?

格好だけで不良やってたら
気合の入った同じ不良達に
絡まれて虐められるよ?

そこまでの覚悟なかったら
早めにやめとくべきやね」

不良「・・・」

野田「それでもやるのなら
判断力と行動力を求めろ。

不良っていうのはな・・・
喧嘩の強い弱いじゃない。

喧嘩の強さだけを求めてる
不良っていうのはアマや。

タイマンやなかったら卑怯
とか汚いとか言い出すねん

条件が無いと戦えないから
スポーツと一緒になる。

卑怯も汚いも否定をしない
戦略や戦法に罠や仕掛けも
行動のひとつとして扱える
ようなんがプロや。

喧嘩っていうのもひとつの
行動に意味を持たせるねん

まずはそこまで理解できる
ぐらいの不良になろうや」

不良「・・・」

野田「そんぐらいなったら
今度は組織図がわかるねん

ビジネスも一緒やねんけど
1人の力じゃ限界があって

国家も綺麗事で成り立って
ないし汚い部分が存在する

表社会の国家も裏社会の
ギャングも結局やってる事
は一緒とかやな。それに」

話が止まらなくなるので

魂輝「先生。話が完全に
脱線してますよ~。彼らに
理解できない話しですよ」

野田「あっ。ごめんね~。
ちょっと難しかったかな。

つーか・・・今何時や?

うわぁ。もう6時やんけ。
タマぁ。帰るぞ~」

魂輝「はーいですぅ」

先生は魂輝に手をのばす
魂輝は先生の手を繋いだ

そして教室を出て行った

親「あなた。大丈夫?」

父「大丈夫なわけ・・・
ないやん。相手が悪い」

親「なんなの?あの人」

父「昔・・・言ったやろ
もう・・・忘れたんか?

俺が少林寺習いだした時
のきっかけが野田さんや

野田さんが年いってから
習うんやったら空手より
少林寺の方がええって
進めてくれたからや」

親「まさか・・あの人が
その人やったの?」

父「あぁ・・・それにな
野田さんは・・・世界の
いや・・これは言えん」

親「無理しないで・・」

母親が肩を貸して起きる
のをゆっくりと手伝った

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