丁治「取り消せや・・・
俺は・・・もう・・・
いじめとかしてへんわ」
秀「あ?取り消せるかい
お前には誰も注意をして
くれるんおらんのやろ。
せやから気づかんねん」
丁治「取り消せやぁ」
秀「取り消すかいやぁ」
倒れては立ちもつれては
もつれあったまま戦う。
天野「全然・・・違う」
威張っているだけの不良。
集団でいないと強がれない
不良。喧嘩が好きな不良。
俺をいじめていたのは・・
丁治がいないと威張れない
つまらない不良達だった。
だけど・・・こうやって
自分の主張をつらぬき通す
為に意地を張る人達もいる
俺は・・・八巻さんは年上
だからと思っていたけど
同年代でもこうやっている
のがいて悔しくなった。
変わりたい・・・
初めて気持ちが芽生えた。
丁治「ハア・・・くそが」
秀「ハア・・・死ねやぁ」
もうすぐ・・・決着がつく
そういう雰囲気が出ていた
俺達は見守っていた。
お互い最後の一撃だろう。
全力を込めて打ち合った。
バキッ・・・
ドッ・・・
秀「ぶあっ・・・がっ」
丁治のパンチが顔に入った
舎弟達は喜んでいた。
丁治「ぐううっ・・おっ」
しかし秀の蹴りも入ってた
丁治の顔を蹴り込んでいた
2人はよろめきながら離れ
その場に倒れこんでいた。
丁治「ぐっ・・・強ぇ・・
なんでこんなやつが・・」
秀「ハァ・・・ハァ・・・
くそっ・・・強いやんけ」
舎弟「まさか・・・丁治
さんが・・・負けるんか」
舎弟達は目を疑っていた。
丁治が負けてしまえば
もう威張れなくなるから。
そして・・2人は立てない
ダブルノックダウンだった
天野「秀くん。大丈夫?」
俺は秀のもとへ向かった。
秀「あぁ・・・天野かぁ。
あかん。立たれへんわぁ」
天野「ほら。つかまってよ
肩を・・・貸すから・・」
俺は秀に肩を貸して立たせ
ゆっくりと歩きだしていた
秀「悪いなぁ・・・天野。
迷惑かけてしまってるな」
天野「いいって。だって
俺達・・・友達やんか」
秀「友達・・・かぁ・・・
勝って・・・へんのに?」
天野「関係ないよっ」
俺はこの時少なからずとも
感動してしまっていた。
丁治の舎弟とは違って・・
体を張って戦っていたから
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