第858話 着る資格

2023年3月17日

第33部-強者と弱者-

t f B! P L
後日・・・集会・・・

八巻「はぁ~。へこむわ」

幹部「おいおい。どうした
総長がそんなに暗かったら
士気下がってまうやんけ」

八巻「実はなぁ・・・」

俺が言った事を話していた

幹部「ふーん。あいつが
んな事言ってたんかいや」

八巻「ちょっと感動してな
俺は天野があのライダース
を着ていじめられるのが
終わればええと思っててん

でも・・・あいつ・・・
着る資格ないってよ・・」

幹部「着る資格がないって
言った奴初めてちゃうか」

幹部「そうやな。普通は
認めてから渡すから喜んで
着るやつばっかやもんな」

幹部「認められたって証や
からしゃあないねんけど」

幹部は全員黙り出した。
みんな少し考えていた。

八巻「俺やぁ天野と初めて
会った時の事言ったよな」

幹部「あぁ。聞いたわ。
ブレーキなったんやろ?」

幹部「俺聞いてないけど」

八巻「どこが相手やったか
忘れたけどずっと連戦で
喧嘩ばっかしてたやろ?
あの時の俺はとにかく暴れ
て止まらんかったやんか」

幹部「あぁ。そうやったな
やりすぎてたもんな」

八巻「あの時はなぁ・・・
しゃあなかったんよなぁ。

そんでその仕返しで昼間に
奇襲受けてしまってんや。

頭割られててしゃれならん
かったから近くの駐車場に
隠れてたら意識なくなって
倒れてしまってたんや。

気がついたら・・・天野が
そこで手当てしてくれてて
猫と一緒におったんや。

そんで一緒に話ししてな。
気がついたら俺ばっかりが
話ししててんや。天野は
ずっと黙って聞いててな。

さすがにむかついてなぁ。
なんか言えやって言って
言わせたらなぁ・・・」

幹部「なんて言ったん?」

八巻「羨ましいって一言」

幹部「あん?羨ましい?」

八巻「なにかあった時に
心配してくれる友達がいて
なにかあった時心配できる
友達がいるのが羨ましい」

幹部「当たり前やろ?」

八巻「俺らにとってはな。
でも・・・あの時は理由が
欲しくて喧嘩してたからな

天野があの時あー言って
くれたから俺は止まれた。

誰かに心配させるような
総長やったらあかんよな」

幹部「そうやったんか・・
ある日突然急に総長が総長
らしくなってたもんなぁ」

八巻「おい。なんやそれ」

幹部「天野のおかげで総長
らしくなれたってことや」

八巻「確かになぁ~」

そして・・・季節は変わり
冬の寒さは終わりを迎えて
歯車が動き出していく。

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