天野「なんとかセーフ」
なんとか学校に遅れる事も
なく無事に学校に着けた。
この日はこれ以上丁治達に
いじめられる事はなかった
丁治達はルシファーの集会
の話で持ちきりだったから
そしてまた時間は過ぎる。
2003年・・・冬・・・
天野 礼二 中2の1月。
猫「にゃああっ。にゃあ」
天野「あははっ。ほれほれ
たーんと食べてよぉ~」
お年玉を使っていつもより
いい食べ物を猫にあげてた
ツカツカツカ・・・
天野「あっ。こんにちわ」
八巻「おう。寒くなったな
どうや?元気してんのか」
天野「寒さが厳しいから
子猫が心配ですけど・・」
八巻「いや・・猫じゃない
天野のことやねんけど」
天野「僕は大丈夫ですよ。
元気に過ごしてますから。
そうそう。見て下さいよ。
この子かなり成長しました
他のも成長してますよ」
八巻「そうか・・・んっ?
天野・・・その顔なんや?
アザになってるやないか」
天野「あはっ。大丈夫です
別にどーってことないし」
八巻「大丈夫やないやろ。
そのアザのできかたは・・
殴られた後やないか」
天野「大丈夫ですから・・
心配しないで下さい」
八巻「俺のやった・・・
ライダース着てんのか?」
天野「着てないです。
俺には着れませんから」
八巻「なんでや?族って
いうのがあかんのか?」
天野「いえ・・・違います
俺が・・・弱いから・・・
着たくても着れないんです
あの時八巻さんが俺のこと
仲間って言ってくれた時は
本当に嬉しかったんです。
めっちゃ嬉しかったから
翌日1人で家で着てました
でも・・・着た瞬間・・・
俺は違うって思いました。
俺・・何もないですから。
八巻さんや八巻さんの大事
な仲間達から認めてもらえ
るとこってひとつもないし
そう思ったら着れなくて」
八巻「天野・・・」
天野「どっかひとつでも
自信を持って言えるのが
あればいいんですけど。
本当に・・ないんですよ
もう・・・情けなくて」
八巻「ぐっ・・・天野」
悔しくて涙が出てきた。
かっこ悪くて情けなくて
友達いないしふがいない
せっかく仲間って言って
くれたのに・・・
せっかくライダースを
渡してくれたのに・・・
俺は自分から放棄してた
着たくても着れる資格が
ない自分が悔しかった
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