第854話 最高

2023年3月13日

第33部-強者と弱者-

t f B! P L
天野「うわぁ~すごーい」

八巻「どうやぁ?バイクは
気持ちええやろ~?」

天野「はい~。最高です」

バイクの後ろに乗って走る

風をきって変わりゆく景色
が違う世界のように見えた

20分ほど走って休憩する
ココアを買ってくれた。

八巻「なぁ。天野~」

天野「はい?」

八巻「生きるってのは・・
難しいよなぁ~?」

天野「そうですか?
けっこう簡単ですよ」

八巻「そうかぁ?だって
お前・・辛くないんか?」

天野「辛いですけど・・・
その代わり辛いのは僕だけ
ですむじゃないですかぁ」

八巻「・・・ん?」

天野「みんな辛いんですよ
どっかで誰かがみんなの
辛さを受け止めないと・・
他の誰かが辛くなります」

八巻「優しいな・・・
心配して損したわぁ~」

天野「大丈夫ですよ。俺は
自殺なんてしませんから」

八巻「そうか・・・。
天野は強いやつやな。
俺なんかより全然強いわ」

天野「俺は弱いですよ。
なんにもできないから」

八巻「・・・戻ろうか。
そろそろ戻って集会の準備
をせなあかんねんや」

天野「わかりました」

集会所に戻っていった。
そしてまた奥へ戻った。

幹部「おう。お帰り~」

八巻「あぁ。今戻ったわ。
そうや。天野これやるわ」

天野「えっ?わっ・・・
えっ?これって・・・?」

八巻「俺らの看板や」

それは・・みんなが着てた
ルシファーのライダース。

なぜ・・・?俺が・・・?

幹部「おいおい。マジか?
ええんかぁ?そんな簡単に
俺らの看板渡してよぉ~」

八巻「あぁ。ええねんや。
その代わり約束しろよな。
絶対自殺はせーへんって」

天野「自殺はしませんけど
それとこれは違いますよ」

幹部「総長がええねんって
言ってるからええねんや。

そうそう後は悪用すんなよ
そのライダースを着てる間
は俺らの仲間やねんから」

天野「仲間・・・?」

八巻「あぁ。仲間やねん。
お前はもう1人ちゃうぞ」

仲間と言ってくれた・・・
でも・・・ダメだ・・・

俺は仲間に入れない・・

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