第849話 フォロー

2023年3月6日

第33部-強者と弱者-

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天野「・・・」

八巻「あれ?だんまりか」

天野「何も言えませんって
俺言いませんでしたっけ」

八巻「言ってたけど・・・
なんか言ってくれやぁ~」

天野「俺なんかが八巻さん
みたいに今を一生懸命
生きてる人に言える事は
何もないじゃないですか。
俺はなにもしてへんのに」

八巻「それでもええから。
思った事言ってくれや」

天野「うーん。生意気な事
言ってしまいますけど・・

目的ないんじゃないですか

どこに向かってるのかって
わからなかったらやっぱり
バラバラだと思いますよ」

八巻「・・・そうかぁ。
やっぱりそうなんかもな」

天野「俺をいじめてる人達
も目的なさそうですもん。
いつも暇そうにしてます」

八巻「暇な時ってのは時間
潰したいもんやからなぁ」

天野「そこまでわかってて
なんで俺に聞いたんです?

俺が答える必要なんて・・
明らかにないですよね?」

八巻「いやぁ。今そこまで
言われてわかったんや」

天野「フォローされても」

八巻「フォローちゃうわ。
・・天野。明日夜暇か?」

天野「忙しいと思います?
友達誰もいないのに・・」

八巻「そうか。そやったな
じゃあ明日ここへ来いや。
俺らの族の集会あんねん。

俺の名前出したら一発で
通せるようにしとくから。

たまには息抜きしようや。
バイクのケツ乗って走った
らいじめられてることって
全部忘れられるからやぁ」

八巻さんは紙に地図を書き
俺に無理矢理渡してくれた

天野「絶対あかんと思う。
俺はヤンキーじゃないし
いじめられっこやのに」

八巻「ええねん。俺が
ええって言ってるからや。
じゃあな。絶対に来いよ」

天野「ちょっと・・・
本気で言ってるんですか」

八巻「あぁ。本気やぁ~。
ずっと待ってるからなぁ」

天野「あっ・・ちょっと」

それだけ言ってさっさと
帰って行った。

時間を・・・聞いてない。
何時からかわかんなかった

天野「勝手な人やなぁ・・
でも・・ええんかなぁ?」

本音は・・・嬉しかった。
初めて誰かから誘われた。

何時からかはわかんないが
絶対に行こうって思った。

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