第847話 可哀想

2023年3月2日

第33部-強者と弱者-

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天野「聞いてくれやぁ・・
今日もいじめられてんよ。

俺全然ええ事なくてなぁ。
いつまで続くんやろうか?

なんかなぁ~。今日は彼女
に振られたみたいで可哀想
やってさ。俺はそういうの
わからんから振られた時の
悲しさとかわからんねん」

ザッザッザッ・・・
1人の人が近づいてきた。

天野「あっ。こんにちわ」

??「よぉ早いな。どうや?
子猫ちゃん達は元気か?」

天野「はい。元気ですよ。
野良なんでちっちゃいのは
心配ですけどちゃんと無事
に成長してきてますよ~」

??「そっかぁ。よかったわ
いっつも心配なってなぁ」

天野「八巻さんが心配して
くれてたら大丈夫ですよ。
そういう思いがこの猫達を
守ってくれていますから」

八巻「違うやろ。天野が
面倒見てるからやんけや」

この人は3ヶ月ほど前から
たまーにここに来ていた。

名前は八巻さん
詳しい事はよく知らない。

かっこいい革ジャンを着て
かっこいいバイクに乗って
サングラスをかけていた。

不良だとは思っていたけど
僕と同じ1人ぼっちだった

八巻さんと2人で話をする
八巻さんはタバコを吸う。

八巻「今日はどうしたんや
顔ちょっと腫れてるぞ?」

天野「ちょっと殴られて」

八巻「いつもやないんか?
なんでやられっぱなしや」

天野「さからったら・・・
後からもっとやられるし」

八巻「ええんか?それで」

天野「よくないですけど。
猫の面倒が見れないぐらい
までやられませんから」

八巻「わっかれへんわぁ。
やられっこ精神ってのが」

天野「強い人には・・・
一生わからないと思います
弱い人の気持ちなんて」

八巻「そうやなぁ~・・・
全然わかれへんねんなぁ」

少し沈黙が続いていた。
八巻さんはタバコを捨てた

八巻「うっしゃあ。帰るわ
じゃあまたな。天野」

天野「はい。お元気で」

八巻さんはバイクに乗って
全速力で帰って行った。

この時・・まさかこの人が
5代目ルシファー総長とは
全然知らなかった。

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