第774話　最短距離

丁治「天野ぉ。いけやぁ」

天野「サンキュー・・・」

しかし天野はまだ動かない

相手の総長までの最短距離
ルートが見つからない。

天野「まだや・・・まだ」

男「邪魔やぁ。どけやぁ」

ドカッ・・・ガキィ・・・

後輩「ぐわっ・・・つっ」

丁治「おおおっ。てめえら
踏ん張れぇ!!気合見せろ」

後輩「おおっ!!ぬああっ」

天野「くそっ・・・」

天野はグッと手を握り締め
相手の総長を睨みつけてた

男「総長・・・早く・・・
早く逃げたほうが・・・」

総長「・・・くそっ」

逃げようにも逃げ道がない
それに天野にびびっている

天野「・・・見えた!!」

ダッ・・・

その瞬間天野が動いた。

兵隊が作ってくれた道を
走り合間をすり抜けてく

男「ヤバイ。天野が動いた
総長。早く逃げて下さい」

総長「ぐっ・・・ここは
お前らに任せたぁ・・・」

ダッ・・・

相手の総長が逃げ出した。
ここで一気に士気が変わる

男「総長・・・逃げた？」

後輩「おい。逃がすなぁ。
俺らも総長に続いてけぇ」

丁治「雑魚らはどけやぁ」

ルシファーがなだれこむ。

さっきまで敵だった連中は
逆らわず道を開けていた。

そして走って追いかけてる
天野の前に総長を逃がした
男が立ちはだかろうとする

男「くそっ・・・あかん。
こうなったら・・総長だけ
でも逃がしとかんと・・」

男は逃げる時間を稼ぐ為に
勝てない相手に喧嘩を売る

間違っているようだが・・
族の幹部としてはこの判断
は正しい。

族の場合総長がやられると
もう立て直せないからだ。

男「天野ぉーー。こっちや
俺とタイマンはれやぁぁ」

天野「・・・」

しかし・・・それを天野は
わかってたので無視をする

男「おい・・・天野ぉ。
てめぇ。逃げる気かぁぁ」

煽られても完全に無視する

天野の目には相手の総長
しかうつっていなかった。