第717話 力量の差

2022年10月18日

第29部-夏休み後半-

t f B! P L
桁成「そんじゃあ始めます
もう始めていいですか?」

清人「俺はいつでもええぞ
いつでもはじめてくれや」

野田「始めんといてくれ。
このまま中止にしようや」

桁成「何言ってるんですか
もう始めます。はじめぇ」

野田「待て待て。待てって
まだ準備ができて・・・」

ビュッ・・・ダンッ・・・

先生が不意打ちを仕掛けて
左の直突きを打っていた。

司「うわぁ。いったあ。
・・・って・・・あれ?」

清人「相変わらずお前は
下手くそな不意打ちやな」

野田「不意打ちってのは
当たるから不意打ちでは?

それに今のはどう考えても
当たるはずやのに・・・
ほんま・・・この化物が」

清人さんは右手で捌いてた
太極拳のホウの技術だ。

野田「はぁ・・うっといわ
力バカが化勁使うなやぁ」

清人「何言ってるねんや?
よけるよりもガードよりも
流すか止める方が楽やんけ
化勁技術が基本やろーが」

司「すごい!!今の・・・」

化勁技術が珍しい訳でなく
不意打ちを・・・しかも
直突きを化勁で軽く流した
事が驚くほど衝撃的だった

トントントーン・・・

司「なんやろ?下がった」

先生が後ろへ下がった。
距離を3mほどとっていた

先生はいつも下がらない。
後ろに下がって距離を
とったのを初めて見た。

清人「どうした?そんなに
距離をとってどうする?」

野田「消去法ですけどね。
近距離と中距離やったら
どう見ても俺の方が不利や

打撃で魔人さんに勝てると
思ってもないし逃げようと
思っても逃がしてくれる程
甘い柔法持ってないのは
知ってるんでね。

せやから遠距離しかない。
遠距離ならまだなんとか
なりそうですからね~」

先生は右翼の構えをとった

先生が構えてみんな真剣に
なって見る姿勢に入った。

清人「なるほどな。今回は
なかなか考えてるやんけ」

野田「褒めてくれます?」

清人「いや。読めてもうた
でも考えが浅はかやねんや
もっと深かったら多少は
褒めてやるねんけどなぁ」

野田「読まれてますかぁ」

清人さんは送り足と継ぎ足
を交互に使い分けゆっくり
と歩いて近づいてきていた

野田「くそっ。あかんわ。
普通に近づいてくれてたら
カウンター狙えてたのに」

先生の考えを潰していた。
清人さんは先生を相手に
遊んでいるようだった。

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