守「結局な。シバき倒して
机と教科書を交換してん。
んで俺は終わりって思って
たんやけどあかんくてな」
憲吾「どうなったんや?」
守「職員室に呼ばれてん。
シバイた奴が保健室から
帰ってきて事情聴衆でな。
何もしてへんのに俺が
いきなり殴ってきたとか
ほざきやがったからその場
ですぐまた殴ってたんや」
憲吾「職員室で喧嘩か?」
守「いや。喧嘩やないねん
アメリカ人って絶対に殴り
返してくると思うやろ?」
憲吾「そうやないんか?」
守「全然違うかったんや。
そうあってほしかったけど
もう俺にびびっててな・・
泣きながら怯えとったわ。
俺とタマ小さい頃から親に
東洋武術叩きこまれてたし
同年代で試したかった」
憲吾「そうか・・・そやな
本家の沢田師範の息子やし
当然と言えば当然かなぁ」
守「色々辛かったけどな。
でまぁ翌日から孤立をする
と思ってたけど違ってた。
周りに人が寄ってきてな」
憲吾「あ?なんでなん?」
守「アメリカってのはなぁ
強い者が認められる国でな
力を示せば差別はなくなる
そういう国やったんや」
憲吾「あれ?それやったら
友達できてるやんけ」
守「友達や・・・ないねん
俺が怖かっただけやねん。
アメリカ人は全員が強い訳
ではないからな・・・」
憲吾「そうなんか・・・」
守「そっからは・・ずっと
暴れて強さを誇ってたわ。
俺は不器用やったから・・
タマみたいに感情が豊かに
なれへんかったしな・・・
そんで日本にやってきて
大人しくやるつもりやった
でも・・・あかんかった。
司がいじめられとってな。
数日して暴れてしまったわ
日本でもアメリカと同じ
ように居場所がなくなると
思ってたんやけど・・・」
憲吾「そっから先は司から
去年F組の時に聞いたわ」
守「そうか。ほな省くわ。
その翌年か。平沢達に喧嘩
売られて道場を知ってな。
強さを誇示しないし周りと
色々楽しそうにやってるの
を見て羨ましくなってんや
なんていうんやろなぁ・・
俺の欲しかったのをやっと
見つけれたって思ったわ」
憲吾「守・・・」
守「俺は憲吾みたいに
みんなの中心になれるって
事ができへんからやぁ・・
憲吾はいっつも話題の中心
になってるから羨ましいぞ
俺はそういう部分が欲しい
だから桁成や憲吾を見てる
そういうタイプは桁成と
憲吾ぐらいなもんやしな」
守君は弱い部分を見せた。
もう2年も付き合いがあり
憲吾を認めてたからだ。
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