宮下「あれ~?宮根君?」
司「えっ?ヤバイっ・・」
突然声をかけられた。
僕はすぐに動きをやめた。
臨闘型は見せられない。
そう先生に言われてたから
司「おはようございます」
宮下「なにしてたん?
なんか空手っぽかったよ」
司「なにもしてませんよ。
ちょっと運動してただけ。
宮下さんはなんでこんなに
早起きしてるんですか?」
宮下「あたしはランニング
もうすぐ試合もあるしね」
司「試合?なんのです?」
宮下「チアリーダー」
司「えっ?応援部ですか?
バトンを使うやつです?」
宮下「そうそう。バトンを
回したりもしてるよ~」
司「へぇ。すごいですね。
大学生ってみんな遊んでる
って思ってましたよぉ~」
宮下「よく言われるかな」
とりあえず近くのベンチへ
座って少し話し込んでいた
宮下さん達はチアリーダー
仲間で旅行に来ていた。
お盆に入ると忙しくなる
から今の時期に来ていた。
大学生も大変そうだった。
司「バトンってまわすの
結構難しいですかぁ?」
宮下「結構難しいよ~。
簡単にはできへんからね」
宮下さんはバトンをとって
くるくる回していた。
司「うわぁ。すごい~」
宮下「回してみる?」
司「いいんですかぁ?」
バトンを借りて回してみる
僕はくるくる回せていた。
宮下「えっ?なんで・・?
なんでバトン回せるの?」
司「舞花混の原理やなぁ。
混の基本がバトンに使われ
てるってことかな?これ」
道場で初めて武器を使って
練習をしたのが混だった。
混は全ての杖術の基本で
突きに関しては全ての技の
基礎に影響を与えている。
そしてその杖術で最初に
やらされたのが舞花混だ。
混をずっと回すだけだ。
これを左右両方でやってた
嫌っていうぐらいやらされ
感覚だけは手が覚えていた
宮下「すごいね。宮根君」
司「あっ・・・すいません
たまたまできただけです」
宮下「たまたまじゃないよ
たまたまでそんなん無理。
なんでバトンできるん?」
司「えっと・・・ですね」
僕は説明に困っていた・・
舞花混とは言えなかった。
言ったら追求されるから。
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