第697話 舞花混

2022年9月28日

第28部-夏休み中盤-

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宮下「あれ~?宮根君?」

司「えっ?ヤバイっ・・」

突然声をかけられた。
僕はすぐに動きをやめた。

臨闘型は見せられない。
そう先生に言われてたから

司「おはようございます」

宮下「なにしてたん?
なんか空手っぽかったよ」

司「なにもしてませんよ。
ちょっと運動してただけ。
宮下さんはなんでこんなに
早起きしてるんですか?」

宮下「あたしはランニング
もうすぐ試合もあるしね」

司「試合?なんのです?」

宮下「チアリーダー」

司「えっ?応援部ですか?
バトンを使うやつです?」

宮下「そうそう。バトンを
回したりもしてるよ~」

司「へぇ。すごいですね。
大学生ってみんな遊んでる
って思ってましたよぉ~」

宮下「よく言われるかな」

とりあえず近くのベンチへ
座って少し話し込んでいた

宮下さん達はチアリーダー
仲間で旅行に来ていた。

お盆に入ると忙しくなる
から今の時期に来ていた。

大学生も大変そうだった。

司「バトンってまわすの
結構難しいですかぁ?」

宮下「結構難しいよ~。
簡単にはできへんからね」

宮下さんはバトンをとって
くるくる回していた。

司「うわぁ。すごい~」

宮下「回してみる?」

司「いいんですかぁ?」

バトンを借りて回してみる
僕はくるくる回せていた。

宮下「えっ?なんで・・?
なんでバトン回せるの?」

司「舞花混の原理やなぁ。
混の基本がバトンに使われ
てるってことかな?これ」

道場で初めて武器を使って
練習をしたのが混だった。

混は全ての杖術の基本で
突きに関しては全ての技の
基礎に影響を与えている。

そしてその杖術で最初に
やらされたのが舞花混だ。

混をずっと回すだけだ。
これを左右両方でやってた

嫌っていうぐらいやらされ
感覚だけは手が覚えていた

宮下「すごいね。宮根君」

司「あっ・・・すいません
たまたまできただけです」

宮下「たまたまじゃないよ
たまたまでそんなん無理。
なんでバトンできるん?」

司「えっと・・・ですね」

僕は説明に困っていた・・
舞花混とは言えなかった。

言ったら追求されるから。

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