第655話 夏休み

2022年8月17日

第27部-夏休み前半-

t f B! P L
吉井「え~。ルシエドを
知らへんの~?めっちゃ
かっこいいねんやんかぁ。
あたし陣内さんや江上さん
と話しした事あるねんよ」

理子「誰なん?それ?」

吉井「幹部やねんけどね。
特隊と親隊の人達やで」

理子「うわっ。こわぁ」

司「総長は知り合い?」

吉井「泉さんは遠目で1回
見たことあるぐらいかな」

理子「その人が彼氏?」

吉井「違う違う。泉さんが
彼氏やったら文句ないし」

司「そっか。よかったぁ」

吉井「何がよかったん?」

司「いやぁ。ごめんごめん
なんでもないねんやんか」

まさか龍さんか拓さんか
圭吾さんと付き合ってたと
なると僕は動揺してた・・

ルシエドには単車の乗り方
に集会や仲間の付き合い方
などで色々教えてもらった

そんな恩があったから。

司「理子。もう10時前やで
そろそろ帰らないと・・」

理子「あっ。そうやねぇ。
じゃあ吉井さん。またね」

吉井「はーい。お疲れぇ」

司「お疲れさまでしたぁ。
失礼しまーす」

僕は理子の手をつないで
歩いて帰っていった。

理子「明日から夏休みかぁ
司は予定どうなってる?」

司「んー。どうやろなぁ。
基本的には午前中に道場に
行って午後からバイトかな
特にって予定はないけど」

理子「そうなん?やったら
さぁ。旅行に行かへん?」

司「旅行って?どこに?」

理子「どっかお泊りで」

司「えっ?あかんと思うよ
そんなん理子のパパとママ
が許してくれへんって」

理子「パパとママも司と
付き合ってるの知ってるし
家にもよく来てるし問題は
ないねんけどなぁ~」

司「それならいきたいなぁ
理子のパパとママに内緒で
行きたくはなかってんよ」

理子「ほんま?嬉しい~。
じゃあどこに行こっかぁ」

司「うーん。2人で決めよ
明日はもう道場とバイトで
バイトの後バイトメンバー
と一緒に遊びに行く予定に
なってるからあかんけど
明後日旅行店に行こうよ」

理子「うん。わかったぁ。
めっちゃ楽しみやわぁ~」

司「お盆は避けようね。
お盆は料金高くなるから」

理子「わかってるよぉ~。
それぐらい知ってるし~」

僕は理子をほったらかしに
していたわけではないけど
理子と思い出に残るような
経験ってのがなかった。

いつもの日常があっただけ
特別な何かはそこにない。

特別な絆みたいなのが
僕と理子にはなかったから

好きだけじゃダメと気づく

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