司「父さんはさぁ。先生も
ちゃんと認めてるんやね」
父「野田は認めてはない。
ただあいつはバランスやな
そこは否定できへんかな」
司「バランスって?」
父「内部紛争とか戦争とか
ってどんな理由で起こると
思う?」
司「えっ・・わかんない」
父「力と力の争いで起こる
ことがほとんどやねん。
俺とあいつ・・・どっちが
強いとかを決めるために
起こったりするねんな」
司「うん・・・そうかも」
父「それは必要な事やねん
だけど不必要でもあるねん
そういう場合にはな・・・
その力を中和してくれる
存在ってのが必要やねん。
それがロバートやったんや
ロバートの場合はいつも
変わらない態度で接して
くれててな・・・今風に
言えば俺は癒されてたんや
俺個人の問題を一人で解決
しようと思ってた時も・・
手を差し伸べてくれてたし
人には言えないような辛い
話しをしたら・・・一緒に
泣いてくれてたし・・・
俺の存在を認めてくれてて
俺の居場所を作ってくれた
一緒にいたかったからなぁ
ロバートの言う事やったら
理由なんてなくても黙って
聞いとこうと思ってたし。
十傑達以上はみんなそう
思ってたんと違うかな?
内紛なんて・・・あの時
しか起こらんかったし」
司「あの時って・・・?」
父「それは言いたくない。
明が貫いた意志やからな」
司「瀬戸さんが・・・?」
初代インカには内部崩壊が
たった一度だけあった。
ロバートと言うバランスを
失った時に起こっていた。
ロバートが逝った時に・・
瀬戸が黙ってた事がある。
魔人さんに殴られても・・
仲間から嫌われても・・・
瀬戸がずっと黙ってた事だ
父「それよりも野田やな。
野田はロバートとは逆でな
俺らを支えてくれてるねん
野田は俺らの言った事に
文句を一切言わへんねん。
面倒くさい事とかもやるし
自発的に動いてくれてる」
司「それはなんでなん?」
父「野田は高校生の時に
ずっと俺らを見ててなぁ。
俺らに憧れたらしいんや。
そんで言ってたわ・・・
俺が何を言っても俺より上
のあんたらより正しいとは
思われへんから言わへん。
だからあんたらも大事な
部分は間違えないように
してくれてたらいい。
俺はついていくだけやから
って言われてんねん。
せやから逆に言ったら俺ら
は野田に見られてるねん。
俺らが狂ったらあいつは
俺らに文句言うやろうから
そこは俺達のプライドで
狂わないようやってるわ」
司「なんかかっこいいね。
父さん達が羨ましいよ」
父「そうでもないと思う。
司の周りでは司を羨ましい
と思ってる人も多いと思う
そんじゃあ家に帰ろうか」
司「うん。たこやきでも
買って帰ろうよ。奢るよ」
父「バカ。息子に奢られる
親がおってたまるかいや」
帰りにたこやきを買った。
父さんが買ってくれてた。
本当は僕は初めて働いて
もらったバイト代が入った
ので父さんにあげたかった
いつもありがとう。って
お礼が言えなかったから。
家に帰ってたこ焼きを渡し
僕は早めに眠りについた。
この日は勉強になった。
僕は疲れから深い睡眠を
とり眠りについていた。
それから数日が過ぎて
高校生になって初めての
夏休みに入ることになる
第26部-会社訪問- 完
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