第648話 9割引退

2022年8月10日

第26部-会社訪問-

t f B! P L
食事も終わり一息ついた所
で僕は父さんに呼ばれた。

父さんと一緒に外へ出て
散歩をすることになった。

父「企業訪問どやった?
父さんちゃんと出来てた?
あんなんでよかったか?」

司「ちゃんと出来てたと
言うより今日父さんを見て
すごいって知ったかなぁ」

父「父さんすごくないぞ」

司「ううん。すごかった。
僕は前までは父さんよりも
柴田さんの方がすごいって
思ったりしてたけどさぁ。
父さんも柴田さんも一緒で
すごい人って思ったもん」

父「鹿角はコネ無しで自分
でバイク屋開いたからなぁ

俺は元々できあがってた所
を勝手に引き継いだだけや

鹿角の方がすごいねんて」

司「柴田さん言ってたよ。
安部さんも柴田さんも
どうしても一目置いてる
同級生がおってそれが
父さんって言ってたよ。

高校卒業してから全然
遊ばずに仕事して・・

ほんまは遊びたいはずで
文句も言わず頑張って・・
前へ進んできてたって」

父「そんなん聞いたんか
はぁ~。恥ずかしいわぁ」

司「今日父さんが言ってた
認めるって事やねんけどさ
それがわかった感じする。

父さんも柴田さんもお互い
を立てあってるからさぁ。

柴田さんは父さんを認めて
父さんは柴田さんを認めて
るんやろうなって思った」

父「まぁ・・・そうやな。
鹿角はどうかわからんけど
俺は鹿角を認めてるかなぁ
いちいち言わへんけどな」

やっぱりそうだと思った。
父さんも柴田さんも同じだ

言葉では言わないけど
態度が全然違っていた。

司「守君の父さんは?」

父「魔人も認めてるかな。
あいつぐらいやねんなぁ。
俺が張り合える相手って」

司「張り合えるって?
喧嘩とか殴り合い?」

父「そういうのじゃない。
相手の気持ち度外視して
言いたい事言いあえる相手
が魔人しかおらへんねん。

喧嘩したら負けるかな。
父さんは高校卒業と同時に
武はもう捨てたからな・・

高校卒業した後は太極拳
ぐらいしかしてへんねん。

魔人はずっと鍛錬してた。
そんな奴に勝てるかいや」

司「あれ?でも父さんは
本家の師範じゃないの?」

父「司が5歳ぐらいまでは
人に教えてたんやけどな。

10年ぐらい前からはもう
その時教えてた子が教えて
いく仕組みが作れたから
今はほとんど名前だけや。
責任者が俺なだけでな。

実際の指導は高校生達が
教えていってくれてるで。

魔人が帰ってきてからは
もう魔人にバトンタッチで
俺はもう9割引退してる」

忙しい中でそこまでやって
いたのが疑問だった・・・

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