守「それが信念・・・」
父「他にもあるけどなぁ。
それだけやないねんけど」
父さんはそれ以上言わない
僕達に言ってもわからない
と思われていたからだろう
守「人材って必要ですか?
今は機械が発達してて別に
人がいなくてもいいような
時代とも言えますけど」
父「確かにそうやなぁ。
機械化の発展で人は楽を
覚えて生きられるからな。
そのおかげで楽を覚えて
努力もせず勝ちにも拘らず
どっぷりぬるま湯に浸かる
そんな人達が必要ですか?
って事を言いたいんかな」
守「はい。そうです」
父「残念やけどな・・・
そんな人達も必要やねん」
守「なんでですか?なにも
努力とかしてないのに調子
に乗ったりしてますよ?」
守君は少しいらついていた
父さんと守君の答えが違い
自分の考えを否定された気
がしてしまっていたから。
父「そういう人達はなぁ。
安く使えるから必要やねん
安く使えて仕事にプライド
を持ってくれるねんやわ」
守「安く・・・使える?」
父「そうそう。責任の軽い
末端の仕事を与えておいて
褒めてあげたら嬉しがる。
自分の持ってる劣等感を
否定しない人がいることで
そこに存在意義を感じる。
金より地位が大事やねん。
そういうのも必要やねん」
守「・・使い方ですか?」
父「そうそう。そういう人
は否定せんでええねんや。
みんななんでも自分中心で
すぐ他人を否定するやろ?
否定するよりも都合よく
使った方がお互いええし」
守「でも・・・嫌いな人で
一緒にいたくなくてもそう
しているんですか?」
父「あぁ。そうしてるで。
否定はしてないねんけど
認めてもないねんけどな」
司「えっ・・・!?」
父「人を認めるとなると
話は別になってくるねん。
否定もできへんくなる」
守「どういう事ですか?」
父「人を認めるってことは
自分も責任を負うねんや。
認めた方も試されるねん」
守「それはわかります」
父「俺は立場もあるからな
そんな簡単に人を認める訳
にもいかへん部分がある。
せやから否定もせんねん」
司「なんで簡単に認めたら
あかんの?父さんの立場
やったら他の人は認められ
たいって思うと思うけど」
父「俺に認められたいから
ってだけで認めてたら俺が
認めてる連中の価値が
下がってしまうやないか」
父さんの答えは筋があった
僕が生まれてからの16年間
ずっと社長でやってきた
信念が伝わってきていた。
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