第598話 買う権利

2017年1月24日

第24部-高校入学-

t f B! P L
柴田「お前ら来ると思って
バイク整備してたんやわ」

守「どういう事ですか?」

柴田「ちょっと古いけどな
守にこのジェイドをやるわ

司は野田がずっと乗ってる
アドレスをやるからな」

司「えっ?なんでです?」

柴田「元々な。今野田が
乗ってるアドレスってのは
ロバートのバイクやった。

そんでこのジェイドは昔の
俺達が乗り回してた単車や

ジェイドは俺が15年間
預かってアドレスは野田が
ずっと預かってたんやわ。

それをお前らに返すねん。
ロバートの持ち物やからな
大切に乗ってくれよ」

守「そうなんですか・・・
大切に乗るようにします」

司「いいんですかね?僕達
が乗ってしまっても・・」

柴田「あぁ。お前ら以外に
乗り手はおらへんねんや。
お前らの為のバイクやぞ」

守「じゃあ・・・頂きます
後どうすればいいです?」

柴田「ナンバープレートと
自賠責の保険の金だけを
用意してくれたら手続きに
入って乗れるようになる。
だいたい2万円ぐらいや」

守「2万かぁ。それじゃあ
親と交渉してですけど
近々持ってきます」

司「僕もそうします」

柴田「わかった。まぁ
焦らなくてもええからな。
アドレスは今まだ野田が
乗ってるし整備したいし。
ちゃんと俺が整備しといて
渡してやりたいからな」

司「はい。お願いします」

柴田さん自ら整備をして
くれると言う事だった。

それは特別な事だった。

それから家に帰って僕は
母さんと父さんに話をした

母「バイクは危ないから。
安全運転を絶対に守って
運転してくれたらいいよ」

母さんとはそう約束をした

父「バイクに乗るのは別に
構わへんねんけどなぁ。
バイト先が決まってからや
バイク買う権利やるのは」

司「えっ?そうなの?」

父「バイクとか欲しい物は
苦労して手に入れへんと
大切にはできへんねんや。
小遣いの前借りや貯金とか
で買ったらあかんねんや」

父さんは欲しい物を簡単に
手に入れる事を拒否してた

確かに・・・簡単に手に
入ると大事にはできない。

その事を何度も繰り返して
強い注意を受けた。

父さんの言っている注意が
わかったのですぐにでも
バイクが欲しいけれども
僕は我慢して先にバイト先
を見つけることにした。

それからじゃないと・・・
バイクに乗る資格が無いと
自分の中で思えたからだ。

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