守「はい。もしも~し。
なんの用やねんな」
司「ごめん。守君。
もう家に帰った?」
守「もうすぐつくけど?
それがどうしてんや?」
司「お願いがあるねん。
今すぐ制服の状態のまま
さっきの公園に戻ってきて
お願い・・・お願い・・」
僕は必死に頼んだ。
守「なんやねんな・・・
ようわからんねんけど
わかった。戻ったるわ」
司「ありがとう・・・
じゃあ待っとくからね」
すぐに電話を切った。
司「行くよ。京美。
守君が戻ってきてくれる
一緒に写真を撮ってって
自分から言うんやで」
京美「えっ・・・でも」
司「言わなきゃ後悔する」
京美「・・・わかった」
僕達は公園に戻っていく。
そして少しすると守君が
1人でやってきた。
守「司ぁ。なんやねん。
もう家の前まで帰ってた
んやけどなぁ~」
司「ごめんね。卒業して
やり残しがあったから」
守「なんや?やり残し」
司「ほら・・・京美」
守「あん?京美ちゃん?」
京美「あの・・えっと・・
最後に一緒に写真を・・・
とってほしいんですけど」
守「写真?ええけど」
司「ほら。京美すぐに守君
の隣にいって。撮るから」
京美「うんっ。わかった」
守「なんや?なんやの?」
司「はい。チーズ~」
パシャッ・・・
司「よし。じゃあ帰るよ。
じゃあまたねぇ。守君」
守「なんや?終わりか?
結局なんやってんやぁ?」
僕達はさっさと帰ってった
京美「はぁ。緊張したぁ」
司「言ってよかったやろ?
言わなかったら後悔する」
京美「うん。よかったぁ」
兄らしいことができた。
今まで京美には兄らしい事
ができていなかったから。
京美の人生で後悔だけは
させたくなかった。
そして一緒に家に帰った。
帰ってからは父さんと
母さんに色々と話した。
京美「お兄ちゃんねぇ~
めっちゃモテテたでぇ」
母「ほう~。やるやん」
司「モテテなんてない」
父「写真をとられるのは
モテてる証拠やねんぞ」
司「もう。父さんまで」
父さんと母さんにかなり
からかわれていた。
家族団欒の時間だった。