京美「でも最後の最後で
お兄ちゃんと一緒に帰れる
からそれでええねんよ」
司「ごめんね。京美」
理子「じゃあ最後は兄弟で
一緒に帰ってあげてよ。
あたしは先に帰っとくし」
京美「いいよ。いいよ」
理子「いいからいいから」
司「ごめんね。理子・・・
夜にまた電話するから」
理子「うん。じゃあまた」
理子が気を遣ってくれた。
僕は理子の優しさに甘えた
司「京美。ちょっと公園に
寄って休んでいこうか」
京美「うん」
公園によって少し休む。
京美にココアを買って
渡して一緒に話をしてた。
司「ほら。京美」
京美「ありがとう~」
京美の隣に座って話す。
京美「お兄ちゃんはさぁ
理子ちゃんの事好き?」
司「なんやの?突然?」
京美「理子ちゃんってさぁ
お兄ちゃんの事大好きって
のが見てたらわかるねん。
でも言葉に出して言ってる
のは聞いた事がなくて」
司「どうしたの?京美?」
京美がいつもと違っていた
そこまで聞いて来ないのに
京美「お兄ちゃんさぁ・・
今日で卒業するやんかぁ。
最後にみんなに写真撮って
って言えてたやんかぁ・・
京美は・・・あかんねん。
写真を一緒に撮ってって
言えへんかったから・・」
司「写真撮ったやんか」
僕は京美に写真を撮ろうと
言って撮っていた。
京美から言わなくても僕が
代わりに言っていたのに。
京美「違うねん・・・
京美は守君と写真を一緒に
撮りたかったんよ・・・
でも・・・周りに色々人が
おったから自分からは一言
も何も言えへんかってん」
司「京美・・・」
京美「今日で最後やのに。
一言も何も言えなかった」
京美が悔しくて泣いていた
僕はこのままにしておくと
後悔に変わると思った・・
だから・・・
司「京美。今から行くよ。
守君を呼び出すから・・・
写真を撮ってって言って。
そうせな後悔してしまうよ
写真ぐらい撮ってくれる」
京美「もういいよ・・・」
司「よくない。あかんよ」
いい訳がなかった・・・
僕は守君に電話をかけた。