クリスマスも終わり冬休み
も終わって3学期に入った
中学最後の3学期だった。
理子「司ぁ~。進路って
どうするか決まったぁ?」
司「うーん。悩んでるねん
どうしよっかなぁ?」
高校受験を控えていた。
僕は進みたい高校がまだ
決まっていなかった。
理子「もう~。ノンキに
してる時期じゃないよ。
みんなは進路決めてって
いるのにさぁ」
司「やってさ。守君」
守「宮城ぃ~。進路は
適当に選んだらあかんねん
みんなは進路決めてない。
適当に進学をしてるだけや
そこんとこ間違うなよな」
僕と守君はずっと考えてた
将来の進路が決まらない。
理子「かっこええように
言ってるかもしれへんけど
そういうことはちゃんと
決めてから言ってよね」
守「・・・たしかに」
理子にばっさり切られた。
女の方が意見は強かった。
理子「はぁ~。なんでかな
司は行きたい高校無いの?
沢田君に合わせるなんて」
司「別に高校はどこでも
いいと思ってるからさぁ~
どうせやったら3年間は
楽しく過ごしたいだけ」
理子「もう。そんな決め方
で選んだら後悔するよ?」
司「その時はその時やで」
理子の言っている事も
確かに一理あった。
高校に入ると人付き合いが
ほとんど変わってしまう。
だから後々選んだ高校が
つまらなかったり後悔して
しまう可能性が高いから。
守「うーん。帰ろうかなぁ
じゃあ司。今日の夜行くわ
よろしく言っておいてや」
司「うん。わかったぁ。
9時ぐらいなるってさぁ」
理子「ちょっと。何が?」
司「あ~。守君の進路相談
で父さんに色々と聞きたい
事があるみたいやねんな。
守君の父さんも母さんも
進路相談よくわからんって
言われてるらしいから」
理子「ふーん。そうなんや
じゃあ今日進路決まる?」
司「多分そうやと思うよ」
理子「なら・・・いっかな
じゃあうちらも帰ろうよ」
司「うん。ほら。理子」
理子「うん。ありがとう」
僕は理子にそっと手を
差し出し理子が優しく僕の
手を掴んで歩いて帰った。
僕は理子と2人で一緒に
帰る時は必ず手を繋いでる
母さんから言われたから。
女の子にとってはただ一緒
に手を繋いで帰ってる時間
がとても幸せに感じるから
恥ずかしいとか否定せずに
黙って男から手を差し伸べ
女性が掴むようにしろと。
何も疑問に思わず純粋に
言われた通りにしていた。