ひととおり落ち着いた所で
集会に出る時間になった。
僕達は幹部達の後ろに乗り
集会で公道を走っていた。
集会だけは気持ちがいい。
それは他の族も共通だった
初集会が終わり散会をする
僕達はコンビニ前でいた。
藤山「どやった?集会は」
司「最高です!!」
海原「集会の気持ち良さが
わかれば俺らの仲間や」
守「集会の気持ちよさが
わからんやついますか?」
藤山「たまにおんねんや。
空気よまれへん奴とかな。
そういうやつは海原が
シバいてるねんけどな」
海原「見栄はいらんねん。
楽しけりゃ楽しいでええ。
そこで素直になられん奴は
必ずチームを裏切るねん」
藤山「ってことらしいわ」
司「なんかいい関係ですね
暴走族ってもっと威張って
威嚇してくるってずっと
思ってたんですけど・・」
藤山「関係ないやつらには
そういうとこ見せるけどな
仲間内で怖い部分を見せる
ような事はせぇへんから」
守「裏表をしっかり使って
上手にやってるって事」
魂輝「世渡りのコツです」
司「みんなにいっぺんに
言われても対応できない」
守君達まで一緒に言うから
頭でまとめる時間がない。
せっかく大事な事を教えて
くれているのに今の僕では
対応ができなかった。
それから1ヶ月の間に集会
に参加させてもらって単車
の運転を教えてもらったり
ヤンキー達と一緒に舞子で
つるんで遊んだりもした。
僕は普通の人だったのに
なんでなんだろう・・・
不良の連中と一緒にいると
妙に一体感を感じていた。
」
そうして1ヶ月が過ぎて
僕達の族の研修は終わった
季節は12月の後半だった。
藤山「もう終わりかぁ・・
1ヶ月って早かったなぁ」
守「そうですね・・・」
海原「お前らは残忍会に
入ってもええんやぞ?」
守「俺らじゃダメですよ。
族に全てをかけられない」
族に入るということは
族に全てをかけられるほど
チーム愛が必要だった。
僕達にはそれがなかった。
守「それに高校受験も
あるので自分達が使える
時間ももう無いんですよ」
藤山「そうか・・わかった
またいつでも遊びに来いや
俺達はお前らを歓迎する」
司「ありがとうございます
この1ヶ月間の経験は今後
僕の人生で活かします」
最後にちゃんと挨拶もして
僕達は去って帰った。
なんでもない普通の僕達を
受け入れてくれたルシエド
と残忍会には恩が残った。
いつか返さないといけない
この恩はすぐ返す事になる
それはまた後のお話・・・
そしてこれから僕達は
高校進学について考える。
第22部-族の世界- 完