瀬戸さんも帰ってから僕達
はいつも通りの日常へ戻る
朝から晩までずっと柔法を
へとへとになるまでやった
司「あぁ・・ぐったりや」
憲吾「気合入ってるなぁ。
最近司は重心安定してる」
司「上中下の丹田を教えて
もらって重心がわかった」
憲吾「まさかやわぁ・・・
投・極・寝で司に勝てる気
がまったくせーへんわぁ」
司「んー。でもまだ崩しは
模索してるねんけどねぇ」
憲吾「崩しを考えてるのは
めちゃレベル上がってる」
司「もっと上目指したい。
まだまだ研究が必要かな」
野田「よーし。終了やぁ。
後はコダイチやって終了」
司「よし。コダイチやぁ。
憲吾君。お願いします」
憲吾「嫌や。柔法ではもう
司には勝てへんから」
司「あれ・・・?」
他の人にも声をかけるが
みんな僕を避けていた。
僕だけ・・・余っていた。
野田「なんや?司ぁ~。
相手誰もおらんのかぁ?」
司「先生~。なんか僕は
みんなに嫌われてます」
野田「はははっ。違うわ。
司とやっても練習にならん
からみんなやらへんねん」
司「練習にならない?」
野田「司に勝てないねん。
競い合うレベルやないねん
お前はちょっと強なった。
しゃあない。俺が組むわ」
司「はい。お願いします」
先生と柔道勝負をする。
一本とるまでは終わらない
野田「本気で来てええぞ。
最初の1分は時間やるわ」
司「絶対投げてやります」
先生をスピードで崩そうと
したが・・・できないっ。
横に振っても力に逆らわず
ぴったりとついてきていた
野田「ほれほれ。どうした
もっと考えて攻めろよ」
司「なら・・・これや」
円運動を逆円に切り替える
これで一瞬動きが止まる。
はずなんだけど・・・
司「うわっ・・・」
野田「まだまだ甘ーい」
一瞬動きが止まった僕を
遠心力を使って横に振った
力をそのまま返されていた
踏ん張った所を崩そうと
思ってたのに踏ん張ってた
僕が崩されてしまっていた
野田「まだ1分経ってない
もっと考えて攻めて来い」
司「はい。わかりました」
先生は僕の技を潰してくる
力で強引に崩そうとしても
先生は力を流してくる。
一瞬だけでも動きを止めて
隙を作りたかったけど・・
何もさせてくれなかった。
僕は打つ手が無くなってた