守「もうひとつは・・?」
瀬戸「強さの認識やなぁ。
力の使い方を間違うなよ。
力を持つ者は憧れを与える
味方には安心を与え敵には
恐怖を与えるのが力や。
正義で振るった力も暴力。
暴力に逆らった力も暴力。
どんな理由であれ力を行使
した場合は全て暴力になる
その暴力には必ず喜ぶ人と
悔しがる人がいるもんや。
理由無き暴力は振るうな。
利用される暴力は振るうな
復讐は必ず復讐を生む。
復讐の連鎖を断ち切るには
結末のつけ方が大事やねん
全て自分で判断して戦え。
判断して戦った場合・・・
全ては自己責任やからな」
司「めっちゃ難しい・・」
瀬戸「いずれわかるわ。
自分で考えて行動しとけ。
こうやと思った答え合わせ
は野田に聞けばええから」
守「先生知ってるんです?
その答えって・・・」
瀬戸「あいつが覚えてたら
知ってるはずやねんけど。
俺が昔教えてやった事や。
さて。そんじゃあ行くわ」
美樹「気をつけて。明君」
卓「またな。明」
瀬戸「あぁ。じゃあまたな
ほれ。アラン。行くぞ」
アラン「はい。パパ。
それじゃあ失礼します」
瀬戸さんはアラン君と一緒
に飛行機に乗っていった。
司「すごい人やったなぁ」
守「なんか違ってたわぁ。
あの人に認められたいわ」
守君が瀬戸さんに憧れてた
瀬戸さんみたいな大人に
なりたいと思ったみたいだ
僕にも守君にとっても・・
瀬戸さんには尊敬を込めた
次会う時には認められたい
ロバートの子供としてでは
無く個人で認められたい。
そうしないと僕達は・・・
ずっとロバートの子供って
レッテルを背負う事になる
個人で認められた時やっと
解放される事だと思った。
守「さて帰るぞ。アトロ」
司「えっ?コードネームを
もう使ってるの?」
守「早めに慣れとかんとな
アトロって呼びやすいし」
司「じゃあ僕も呼ぶわ。
バアト。さっさと帰ろう」
守「バアトか。ロバートの
バアトの3文字もあるな」
司「僕は1週してるけど」
守「はははっ。ええやん」
司「よくないって~」
こうして中学3年の夏から
僕と守君は変わっていく。
僕達中学3年生の夏休み。
ここからがスタートだった
中学3年生の夏までは・・
ただの準備期間だった。
第20部-左腕と右腕- 完