瀬戸「温室育ちってのは
どうも自分達が甘やかされ
てるのに気づいてないな。
俺がお前らと同世代なら
絶対に相手してへんねん。
ロバートもそうやと思う。
お前らの親もそうするわ」
守「なんでですか?」
瀬戸「つまらへんからや。
俺らはその頃は金儲けを
考えてやってた頃やねん」
司「そういえば聞きました
屋台とかやってたって」
瀬戸「屋台はまだましや。
朝から晩まで働いてたった
千円の時とかあったんや。
割りに合わない事をずっと
やったりしてたんやから」
司「朝から晩まで・・・」
瀬戸「それでも楽しかった
うまくいかへんかった時期
もなんで上手くいかないか
を考えたりしててな・・・
ない頭絞ってあーだこーだ
言って必死やってんよな。
お前らの父さんらもそうや
みんなで必死になってた」
守「中学生で働く事って
禁止されていませんか?」
瀬戸「名義は手伝いやねん
終わったら目の前にお金を
置いてくれるからそれを
拾ってただけやねんな。
手渡しで受け取りはせん。
受け取ったらあかんねん」
守「そうしてたんですか。
確かに・・・逃げられる」
法律をかいくぐっていた。
グレーゾーンだったけど。
瀬戸「そうやって仲間達と
一緒に過ごしてた時期に
お前ら甘ちゃんと一緒に
楽しく過ごせると思うか?
相手にするわけないやん」
守「確かに・・・そうです
俺も仲間に行きたいと
思ってしまう・・・」
司「守君・・・」
瀬戸「そうやって頑張って
きた結果が今のお前らの
父ちゃんの会社やねんぞ。
お前らは全部ロバートが
残して来たモノに甘えてる
確かに甘える権利はある。
でもな・・・あかんねんや
お前らは甘えてしまったら
どうしてもあかんねんや。
ロバートみたいに・・・
同世代を引っ張ってって
いける存在になってほしい
どんだけ頑張っても・・・
あかんかった時に親がおる
相談役として自分達の経験
を話してやることはできる
そうあってほしかった。
でも・・・全然違ってた」
司「瀬戸さん・・・」
守「そんなにも・・・」
瀬戸さんだけだった・・・
僕達に期待してくれていた
確かに僕達は甘えていた。
自分達で頑張ってきた事は
自分の事だけだった。
周りに僕達を慕ってくれる
仲間は誰もいなかった・・
きつく言われてわかった。