司「じゃあそうしようかな
そうや明日は道場行くって
伝えておいてほしいけど」
母「わかった。わかった。
じゃあ母さんはお昼ご飯の
買い物行ってくるからね」
そう言って母さんは出た。
理子「司のお母さんって
ほんま若いし綺麗やんね。
まだ30歳ぐらいやんね?」
司「33ぐらいやったかな。
はい。理子。ジュース」
僕はコップにジュースを
入れて理子に手渡した。
理子「あっ。ありがとう。
あれ?司はコーヒー?」
司「うん。ちょっと前から
飲み始めたんやけどね」
理子「へー。なんで?」
司「うーん。なんでやろ」
さすがに眠いとは言えない
言葉につまってしまった。
理子「司さぁ。あたしに
隠し事とかはないの?」
司「えっ・・・?」
理子「あるんやろ?」
司「それは・・・でも」
言える訳がなかった。
父さんの子じゃないって
理子「言ってよ・・・
好きな人がおるんやろ」
司「あれ?好きな人?」
理子「だってさ・・・
友達にも言われるもん。
司の事を好きな女子が
多いからほっておいたら
誰かにとられてしまう。
もしかしたらあたしに
隠れて付き合ってるかも
しれへんからって・・」
司「あははははっ!!」
理子「なんで笑うん?」
司「ごめん。ごめん。
思ってたのと違ってた」
理子「何を思ってたん?
他になんかあんの?」
司「うん・・・あるねん
でも・・話したくはない
だけど理子に隠し事は
せんとってって昔に約束
をしてるから話してって
言うのなら条件付きで
話そうとは思うけど」
理子「条件付きって?」
司「誰にも話さないで
いてほしい話やねんよ。
僕と守君の秘密になる。
そして魂輝君と京美に
も秘密にしてる事やねん
理子が誰にも言わないの
なら話してもいいと思う
ちなみに恋愛じゃない。
だけど重くて大事な事」
理子「なによ。それ・・
でも司の事なら聞きたい」
司「わかった。話すよ・・
実は・・・僕は・・・」
理子に全てを話した。
誕生日の日に知らされた事
僕が父さんの子じゃない。
すでに死んだ人の子供だと
そして守君と僕は兄弟で
母親は違っていた事・・・
辛かったけど・・・話した
理子とは付き合いが長い。
ケジメのひとつだった。