野田「簡単に話していくわ
元々うちの会社の経営基盤
は全部ロバートが作ってた
ロバートのやり方を学んだ
昔の仲間がそのやり方を
元に基礎を作りながら拡大
していったのが今やねん」
司「学生の頃に作ったって
言うのは聞きましたけど」
聞くのと見るのでは違う。
スケールの違いがわかった
野田「ロバートの会社経営
の基本っていうのは武術や
そこに精神を置いて武道と
して負けない経営をしてた
普通経営って言ったら利益
を追求したり自分が得する
ようにするのが経営やけど
ロバートは違ってたんや。
その時お前達の父さん達に
教えてた事がたくさんある
それは経営の事じゃない。
太極拳や武道や武術。
柔法と剛法を教えてたんや
他にも思想や理念とかな
どういう事かわかるか?」
司「わかんないです・・」
野田「守はわかるやろ?」
守「一流を作るため・・」
野田「そう。その通りや。
ロバートはお前達の父さん
に「教育」をしてたんや。
そしてロバートから学んだ
事をお前達にも教えてる。
守とタマは小さい頃から
魔人さんに色々と教えて
もらってきてるんやろ?」
守「はい・・・そうです」
司「僕教えてもらってない
なんでなんやろ・・・」
野田「死神さんはなぁ・・
司に教えようと思ったけど
司が泣いてやりたくないと
言ってたからやめたらしい
太極拳は楽しそうにやって
たから別にいいって酔って
俺に話してくれてたけど」
以前父さんから聞いた話だ
僕とロバートを重ねないと
言っていたのを思い出した
野田「ロバートは言ってた
武術や武道って言うのは
伝えていかなあかんと思う
でも今と昔は違う。
今は指導に経費がかかる。
どうしても無償で教える事
ができんくなってくる。
だからあえてお金は取る。
だけど金儲けはいらない。
なのでこうする。
小さい頃から習わせていき
月謝は減額させていくねん
高校生を小学校高学年の
指導者にさせて中学生を
小学校低学年に教えさせる
このシステムを作るねん。
そうすれば指導費少ないわ
ってノウハウを冠位明稜帝
で使ってるだけやねんや。
俺は指導している連中が
どう教えているかを見てる
みんな最初は教え方が下手
やから教えてあげてるねん
ロバートが忙しくても無償
でやってた部分やからなぁ
俺も無償で教えてもらって
色々体験させてもらった。
それを今度は俺が生徒達に
伝えていってるだけやねん
仕事は有償。教育は無償。
この姿をみんな見ていた。
だからみんな知ってるわ」
それを聞き僕達はわかった
ちゃんとした理由があって
僕達は嬉しかった。