時間はもう8時になってた
中学生が出歩く時間と違う
僕達は周りから見ると不良
中学生のように見えていた
守「つーか・・俺達の父親
ってかなり慕われてたな」
司「うん・・・驚いたよ」
守「柴田さんや安部さんも
ロバートって名前がないと
相手してくれへんやろし」
司「そうやね。ロバートの
子供やからよくしてくれた
っていう感じやったしね」
沢田 守。宮根 司として
ではなくロバートの子供達
って理由で優しくしてくれ
ていた感じがしていた。
守「俺らってなんもないな
大人に認められるような事
ってないのがわかったわ」
司「ロバートって今の僕達
と同じ年でチームを作って
たらしいよ。知ってる?」
守「ダディから聞いたわ。
強さでは俺の方が上で技力
ではロバートの方が上って
言われたんやけどなぁ・・
そんな部分の問題やない」
司「どんな部分の問題?」
守「人間的に俺は負けてる
俺の周りには人ってのは
集まってこないから」
司「でもその分強さがある
それじゃダメなんかな?」
守「わからへん・・・」
司「僕は守君みたいな強さ
は持ってない。かといって
人望もあるわけじゃない」
守「人望は違うやろうけど
司の周りは人が集まるやん
相手に合わせられるし司を
嫌いって人見た事ないわ」
司「僕は・・・弱いから
威張ったりできへんし」
守「司は周りに上の連中が
おるからそう思うだけで
一般的には司に勝てる相手
はもうそんなおらへんぞ」
司「えっ?そうかなぁ?」
守「威圧感が無いから
そうは見えへんけどな」
司「威圧感って無理やわ。
迫力とか僕にはないもん」
守「それがややこいねん。
危険回避能力が無いやつは
司に殺されてしまうから」
見た目で強そうに見えない
が何かしらの格闘技経験を
積んで強い人は意外といる
本来は足の運びや立ち方や
間合いの取り方や雰囲気を
見て判断するが威張ってる
だけの素人ヤンキー等では
そういう判断はできない。
そして返り討ちにあったり
してしまうのは多くいる。
司「なんか・・・僕って
周りに恵まれてると思う」
守「俺もそうやわ」
司「僕の場合は守君と魂輝
君に出会ってからやけどね
強くなるっていう事に憧れ
ずっと頑張れてこれたもん
やっぱり1人で太極拳を
してたのも楽しくなかった
今は冠位明稜帝のみんなが
いて一緒にやれたりして
もっと楽しくなったもん」
守「俺もそうやからなぁ。
タマと2人だけやったわ」
お互い色々心に思っていた
胸のうちを語り合っていた