安部「なんや?司は記憶術
教えてもらってないん?」
司「はい」
安部「死神に聞いたらいい
早めに覚えた方が楽やぞ。
これからの人生もあるし」
司「今日帰ったら聞きます
そんな技術があるなんて」
守「司の親って死神って
呼ばれてたんですか?」
安部「学生時代はなぁ~。
あいつは危なかったから。
敵とみなした瞬間の殺意が
表に出て敵はびびってた」
守「怖いな。司のダディ」
司「いつも優しいけど・・
なんか信じられへん・・」
安部「今も殺意出してたら
大人として大問題やんけ。
要領よく生きていくねん」
司「守君の父さんは?
どうだったんですか?」
安部「魔人のこと?」
司「はい」
安部「あいつは最強やった
力があるし一番強かったな
心が折れないし柔を断つし
打たれ強いし柔も使えてた
打撃は強いし関節は体重を
かけてくるし敵へトドメも
きっちりかけてきてたわ」
司「めっちゃ強い・・・」
守「今も強いから面倒や」
安部「でも魔人はその分
頭が弱かったけどな。
戦略に関しては浅かった」
守「確かに・・そうです」
司「戦略とかまであるって
団体戦みたいですね」
安部「個人戦が強くても
団体戦が弱かったらそれは
隙があって狙われるやんけ
そんなんをロバートは
目指しておらんかったわ」
カランカラーン・・・
そんな話をしている途中で
作業着を着た人が来た。
安部「おう。柴田~。
こっちや。こっち」
柴田「なんやねん。安部。
マロンに来いってやぁ。
あっ。俺アイスコーヒー」
店員に注文をしてから
安部さんの横に座ってた。
そして僕らをじっと見る。
柴田「誰や?こいつら?
なんで中学生がおんねん。
お前の知り合いか?」
安部「あぁ。知り合いや。
お前も知り合いなはずや」
柴田「あ?俺も知り合い?
全然覚えてないねんけど」
安部「名前言ったってや。
ついでに年齢も言ってや」
守「沢田 守。15才です」
司「宮根 司。15才です」
柴田「あ?なんて・・?」
安部「守と司やってよ。
鹿角に会いに来たって」
柴田さんは固まっていた。
状況を把握しようとしてた