野田「どうしてん。タマ」
魂輝「僕・・・どうしたら
いいのかわかんないです」
野田「何があったんや?」
魂輝「守には絶対に・・・
言わないで下さい・・・」
野田「あぁ。わかった」
魂輝「僕・・聞いたんです
守と僕・・父親違うです」
野田「まぁ・・そうやなぁ
って・・・ちょっと待て。
なんでタマが知ってる?」
先生は驚いていた。
魂輝「守の誕生日にマミィ
が話をしてるの聞いたです
みんな様子がおかしかって
2階から外に出て回り込み
廊下で聞いてたんですよ。
その時・・・知ったです」
野田「タマ。場所変えよか
その話はここじゃ危険や」
道場の裏で話す事じゃない
近くの公園へ移動した。
野田「ほれ。タマ」
魂輝「ありがとです」
先生がココアを買った。
魂輝君の分も渡した。
野田「どこまで聞いた?」
魂輝「僕が・・・ダディの
子供で守が死んだ人の子供
本当の兄弟じゃないって
言うことを聞きました」
野田「兄弟は兄弟やんけ。
由紀さんの子供やからな」
魂輝「由紀さん?先生は
マミィの事知ってます?」
野田「まぁな~・・・
高校の時の先輩やったし」
魂輝「そうなんですか?
じゃあロバートって人の事
も知っているんですか?」
野田「あぁ・・知ってるよ
由紀さんの彼氏やった人」
魂輝「司の・・母さんとも
付き合ってた人ですよね」
野田「そこまで知ってるか
あぁ・・・そうやで・・・
由紀さんと京子さん両方と
付き合ってた人やねん」
魂輝「どんな人でした?」
野田「よくわからん人や。
本心を見せない人やったわ
自分のやりたい事とかも
わがままもなんにも望まず
みんなと一緒にいてたな」
魂輝「なんで・・マミィは
ダディじゃなくてそんな人
の事好きだったんです?」
野田「さぁ?わからんわ。
俺が知った時にはすでに
一緒におったんやからな」
魂輝「そうなんですか」
少し沈黙が流れていた。
魂輝「僕・・・守と僕が
兄弟じゃないって知って
今まで通りの態度が急に
できなくなりました」
野田「動揺してるんやろ。
知ってしまったら無理や。
司と守は中3やねんけど
タマはまだ中2やからな」
中3と中2はひとつしか
変わらないが思春期の頃
なので大きく変わってくる