清人「もう10時かぁ・・・
3時間も過ぎてるやんけ」
守「話す事多かったしな」
清人「そろそろ帰るかなぁ
タマも1人やと可哀想や」
守「タマはマミィと一緒に
ご飯行くって行ってたわ」
清人「タマは守がいないと
いつも寂しがるねんや」
守「そうでもないやろ」
清人「守が小学生の時に
修学旅行でおらんかった時
にタマがへこんでてな・・
さすがにひどかったから
外食でも連れて行ったろう
と思って誘ったらあいつ
守が帰ってきてからでいい
守のおらん外食は行っても
楽しくないって言っててな
守が帰ってくるまでずっと
1人で我慢して待ってた」
守「それは知らんかった」
清人「タマにとって・・・
守は絶対的な存在やからな
守が狂ったらタマも狂う」
守「それは・・・わかる」
清人「そういえば・・・
守にはろくに怒ったことが
なかった気がするわ。
タマにはよく怒ったけど」
守「俺がダディの子じゃ
なかったからか?正直に
言ってほしいねんけど」
清人「いや。全然違うわ。
俺は守に怒ろうとしてた。
でも怒る場面が無かった。
成績もよかったし反抗期も
してへんしなぁ・・・
手のかからへん子やった」
守「タマはどうなん?」
清人「タマはわがままが
めっちゃ強かったから
何回も怒ってたけど・・・
守の太極拳の真似してから
大人しくなったからなぁ」
守「覚えてないけど」
清人「5歳ぐらいの話や」
守「覚えてるわけないわ」
清人「ははっ。そうやな。
さて。それじゃあ出るか」
プレートを持って会計へ
店員「少々お待ち下さい」
店員が店長を呼び出した。
守「なんか・・・ダディに
めっちゃ緊張してない?」
清人「おう・・・困るわ」
店長「お待たせ致しました
お会計は結構ですので」
清人「いや。それは無理。
ちゃんと会計して下さい」
店長「本当に結構ですので
常務と話ししてますので」
店長は頭を深く下げていた
ダディがいじめてるみたい
清人「息子もいますので
そういうのはやめましょう
ちゃんと支払いますので」
店長「いえ。受け取ったら
常務から怒られますので」
清人「卓の・・・バカが」
ダディは財布を直した。
そしてお店を後にする。