清人「うーん。難しいな。
技術は守の方が上やろうな
でも技力はロバートが上や
強さでは守が上やろうけど
勝つのはロバートやろうな
総合力ではロバートの方が
上やと思うし勝てないって
思うのもロバートやな」
守「マジで?俺より上?」
清人「意が全然違うねん。
簡単に心を折ってくるしな
俺が参ったしたのは後にも
先にもあの1回だけやな」
守「ダディが認めたん?」
清人「負けを認めてたな。
不良でもないやつにな・・
後高校の柔道でも負けた」
守「えっ?柔道でも?」
清人「ロバートが柔道を
やるって聞いて俺も一緒に
大会に出てやってたんや。
準決勝の大将同士でやった
あの4分は覚えてるわぁ」
守「負けたんやろ?」
清人「あんなん防げるか。
内股すかしから体落しきて
俺もなんとかかわし反撃で
大内刈に入った瞬間に
背負いをかけてきてやな。
踏ん張ったら背負い落とし
に切り替えてきてそっから
地面蹴って投げられたんや
あんなもん防げるかいや」
守「すげぇな・・・それ。
かわすダディもダディや」
清人「ロバートには負けた
でも楽しかったけどなぁ」
楽しそうに話をしていた。
守「俺も負けそうやなぁ」
清人「お前は負けへんわ。
負けへん所はロバートと
一緒や。中3の頃の俺より
強いっていうのは言える」
守「そうなんかなぁ?
ダディに勝てる気せんわ」
清人「勝たれても困るわ」
守「でも手加減してるやん
手加減されてるんわかる」
清人「こっちも必死やわ。
もうすぐ手加減できへんく
なりそうやから嫌やけど」
守「タマがややこいねん。
あいつ最近めちゃくちゃ
強くなってきてるねん」
清人「野田の指導やろ?
あいつの指導上手いから」
守「あれ?知ってるん?
ダディは先生と知り合い」
清人「高校2年ぐらいかな
俺達にめっちゃ近寄って
来てたんが野田やねん。
あいつ元ヤンやからな。
暴走族やってて弱いくせに
総長やってたやつやから」
守「え?先生族やったん?
つーか先生もロバートの
事を知ってるんか?」
清人「野田はロバートの
孫弟子やったからなぁ。
ロバートと高校が一緒
やったから学校での生活は
あいつが一番詳しいかな」
守「そうやったんや・・・
みんな繋がってるんやな」
清人「腐れ縁ってやつや」
親同士の関係がわかる。
それが羨ましくなった。