須磨の駅に着いて歩く。
司「ねぇ・・・父さん」
父「ん?なんや?」
司「僕は・・・父さんの
息子と思ってていい?」
父「司の中でロバート
を否定せん限りはいいよ」
司「どういうこと?」
父「ロバートを否定して
俺だけが父親って思うなら
俺としても辛い部分がある
俺もロバートがいたから
ここまで頑張れてたんやし
ロバートを否定するなら
俺も否定された気になる」
司「父さんが尊敬してる人
を僕が否定する訳ないよ」
父「だったらいいよ。
司には2人の父さんがおる
って思ってたらええねん。
俺もロバートも認めてや」
司「うん。わかった」
そんな風に言われるとは
思ってもいなかった。
父さんにとっても・・・
ロバートは大事な人だった
母さんも父さんも大事に
思っているのなら僕は・・
否定する理由がなかった。
僕は父さんも母さんも
両方好きだったから・・・
司「ただいまぁ~」
京美「お帰り~お兄ちゃん
お父さんもお帰り~。
何を食べに行ったの~?」
父「鍋食べた。京美は?」
京美「京美はお寿司食べた
めっちゃ美味しかったぁ」
司「いいなぁ~。京美」
京美「来週はみんなで外食
行くって約束やで~」
父「ははっ。わかってる。
みんなで焼肉行こうか」
京美「なんでもいいよ~。
全員で行く外食やったら」
京美はやっぱりみんなで
行きたがってたみたいだ。
母「お帰り。どうやった?
ゆっくり話はできたん?」
父「あぁ。色々話できたわ
風呂入ってビール飲むわ」
母「はいはい。わかった」
京美「何を話したの~?」
父「男同士の会話やで」
京美「いいなぁ~男同士。
京美だけ仲間外れや・・」
司「京美もそのうち母さん
にしか相談できないような
女同士の話とかあるって」
京美「京美もお父さんと
一緒に話がしたいもん」
父「京美が高校生なったら
2人でデートしような」
母「よかったやん。京美」
京美をなだめていた。
何も気づかせないために。
なんで僕と父さんが一緒に
ご飯に行ったかの疑問を
持たれると面倒だから。