第410話 喜怒哀楽

2016年6月5日

第16部-2人の真実-

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司「なんでそんなに一番に
なりたかったん?」

父「なんでやろうなぁ・・
あの頃は一番になったら
周りに人が集まるって
思ってたんやと思うわ」

司「集まらなかったの?」

父「いや。集まってたな。
ただ団結力や結束力って
言うのはなかったけどな。
仲間っていうより知り合い

利用されてた感じやった」

司「仲間じゃなかったん?
周りにいっぱいおるのに」

父「群れてただけやった。
中途半端な集まりやしな」

司「そういうのおるわぁ。
僕の学校でもおるもん」

父「いつの時代でもおる。
そんでロバートにしばかれ
一緒に遊び出してわかった

喜怒哀楽を一緒に感じて
共有した分だけ仲間として
の絆が生まれるんやって」

司「へぇ。そうなんや」

父「その時敵同士やった
守の父さんも一緒にいたわ
あいつもシバかれててん」

司「えぇ!?そうなん?」

父「2回負けてるはずやわ
公式の柔道でも負けてた」

守君の父さんは守君と魂輝
君でも敵わないのに・・・

そんな人に2回勝ってた。

父「さすがにあの時よりも
今の方が断然強いけどな」

司「じゃあもし今やったら
守君の父さんの方が上?」

父「それはわからへんわ。
勝負の世界は実力だけで
決まらへんねんからな。
格上が格下に負けることも
あれば勝ち方を知ってるか
どうかでも変わってくる」

司「そういう事か・・・」

父「ロバートにはとにかく
勝てる気がせんかったわ。
体格もよくなかったのに」

司「心を折るってこと?」

父「心を折るのもあるけど
敗者をバカにせんかったな
腕力とかじゃなくて人間的
に勝てなかったかなぁ」

司「なんで・・・バカに
せんかったんやろ?」

父「プライドだけは残して
おくと反抗せーへんねん。

プライドを残してやってて
さらにまだ仲間を連れて
仕返しに来たとした時は
プライドも潰すねんけどな
何も残らんようになったら
そいつの将来はもうない」

司「リベンジは多くない?
そういうのって多いけど」

父「1回も無かったなぁ。
俺の知ってる限りではな」

司「なんでなんやろ?」

父「周りに俺達もいたしな
それが怖かったんやろな」

司「そんな怖かったん?」

父「帝国やったからなぁ。
暴走族みたいなもんや」

なんか知っていくと怖い。
だんだん僕の知らない
父さんの過去が出てきた。

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