第401話 僕のせい

2016年5月26日

第16部-2人の真実-

t f B! P L
僕はずっと泣き続けてた。

僕のせいで京美までこんな
事を言われておじいちゃん
達に会わせてもらえないと
思ったら可哀想だったから

僕は父さんの子じゃない。
だから歓迎されてないから
嫌われるのはわかる・・・

だけど京美は歓迎されてる

それだったら京美だけでも
幸せになってほしかった。

本音を言ったら・・・
僕にもじいちゃんは欲しい

だけど・・・いない・・・

だからそれは言えなかった
我慢しないといけないけど
我慢しきれなかった・・・

母さんはそんな僕の気持ち
をわかってくれていた・・

だから僕を抱きしめていた

10分ぐらいが過ぎた・・・
僕は泣いて少し落ち着いた

司「ごめんね・・・母さん
もう・・・大丈夫やから」

母「ごめん・・ごめんね」

母さんはずっと謝っていた
謝ってほしくはないのに。

小さい時・・・母さんを
泣かさないって決めたのに

僕は泣かせてしまってた。

司「ねぇ・・・母さん」

母「・・・なに?」

司「小さい頃にさぁ・・・
僕母さんに連れられて石の
前でお参りした覚えあって
母さんが泣いてた記憶ある
あれってなんやったん?」

母「あの人のお墓参りかな
司が小さい時は毎年司の
誕生日に行ってたから」

司「あれがお墓参りなん?
全然知らなかったよ・・・
でも何で僕の誕生日なん」

母「司が物心つくまでは
成長を見せたかったんよ。
ちゃんと大きくなってるよ
って報告したかったから」

司「うっすらやけど・・・
それはなんか覚えてるよ。
大きい石の前で母さんが
泣いてるのを覚えてるわ」

母「どうしてもね・・・
我慢ができなくなって・・
司の成長を見たがってたし
見れないのを悔しがってた
だから見せたげたかった」

母さんの思いも・・・
痛いほどわかった・・・

僕は母さんを責めれない。
誰も責める事ができない。

司「話してくれてありがと
今日は・・・もういいよ。
明日・・・父さんからも
話を聞いていいねんね?」

母「うん。今日司にこの事
を話すのは言ってるから。
明日は父さんが話すって」

司「わかった。じゃあ僕は
もう寝るね。おやすみ」

母「・・・おやすみ」

僕は笑えてたのだろうか。
母さんに罪悪感を背負って
欲しくなくて笑ったつもり
だけど自信が無かった・・

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