第396話 ヤンキー

2016年5月21日

第16部-2人の真実-

t f B! P L
司「でも・・・なんで?
母さんは僕を生まずに
流産させなかったの?
その方がよかったんじゃ
ないの?」

母「生みたかったんよ。
あの人の子供をどうしても
ウチは生みたかった」

司「なんでなん?」

母「愛してるから・・・
6年間ずっと好きやった」

司「片想いやったん?
付き合ってたんやんね?」

母「付き合ってたよ。でも
もう1人彼女がおってん」

司「ええっ!?二股なん?」

めちゃくちゃひどい・・・
女に二股をかけるなんて。

母「その人はどっちかを
選べないって言っててね。
どっちにも同じように大事
に扱ってくれてたから」

司「それでも・・ひどい」

母さんが傷つけられてたと
思うと許せなくなってきた

そんな奴の子供なんて・・
受け入れたく・・なかった

母「母さんね。もう1人の
女の人とも仲が良くてね。
友達やけどライバルやった
だからかな色々頑張れた」

司「なんで頑張れるん?
別のもっといい人をなんで
見つける事しなかったん」

母「いなかったからやで。
その人以外興味がなくて
もっといい人いなかった」

司「絶対おったやんか。
父さんとかいい人やんか」

母「いなかったよ。
あたしを必要としてくれる
人はどこにもいなかった。

それに父さんとはその人を
通じて知り合ったんやで。

父さんヤンキーやったし」

司「ええっ!?そうなん?」

母「うん。中学校1年の時
長田の中学仕切ってたよ」

父さんがヤンキー?
しかも危険な長田地区?

信じられなかった。
そんな雰囲気は無いから。

母「父さんもその人といる
時が一番楽しかったって
ずっと言ってたよ。今でも
たまーに言ってるから」

司「父さんが?」

父さんが言うとなると
また話は変わってくる。

母「みんな頑張ってきてる
からそれなりの過去あるよ
みんなその過去を自分だけ
の経験にして周りには
言わずに頑張ってるから」

司「そうなんや・・・
その人の名前って・・・
なんていう人なん?」

母「橋本 和也・・・
別名ドクター・ロバート」

司「なんなん?それ?」

母「隠語の呼び名みたい。
みんなからはロバートって
ずっと呼ばれてたからね」

司「ロバート・・・って」

外人か?って思った。
僕は何もわからなかった。

このブログを検索

ページビューの合計

Translate

連絡フォーム

名前

メール *

メッセージ *

QooQ