野田「ただの散歩やぞ。
全然おもろくないって」
桁成「自由行動にされても
全然面白くないんですよ」
野田「そうかなぁ~?学校
の時って自由行動ってのが
やっぱ嬉しかったけどな」
桁成「小学校の時は確かに
嬉しかったですけどみんな
おるときは嫌なんですよ」
「そうや。そうや~」
全員が同調していた。
野田「じゃあ班同士で~
一緒に遊んできたらええ」
桁成「先生についていく」
野田「じゃあもう適当に
みんなで過ごしてくれや」
かなり適当になってきた。
そしてなんだかんだで結局
みんな適当に過ごす事に。
先生が散歩に行くと聞いて
僕も一緒についていった。
なんかめっちゃ人がいた。
周りは田舎で道の横には
すぐ田んぼがあった。
先生とみんなの会話を後ろ
で聞きながら歩いていた。
男子も女子も楽しそうだ。
先生も一緒になって笑う。
生徒から今の流行を聞いて
色々教えてもらっていた。
普通指導者の人って言うと
威厳を見せたりしているが
そういうのがなかった。
尊敬と言うよりも・・・
色々話せる先輩みたいだ。
桁成「だからぁ。実践で
なかなか太極拳が使えずに
ずっと悩んでるんですよ」
野田「それは打撃技術が
あるからそうなるねんや。
使わなくてもええやんけ」
桁成「使いたいんですよ」
野田「使ってもいいけど
相手は心折らへんって」
なんか使い方の話をしてた
野田「じゃあちょっと桁成
俺に軽く攻撃してみろや」
司「なに?なんか始まる」
全員少し距離をとり離れた
桁成「行きますよ。先生」
桁成が一歩踏み込み突いた
先生は右手で突きを払って
手の平を桁成の頭に当てて
後ろに飛ばそうとさせる。
野田「まずは開くねん」
それを嫌がる桁成が踏張り
先生の腕を掴んだ。
その瞬間・・・
野田「ここで合わせるよ」
先生が掴んだ腕の方へ体を
持っていき震脚を入れて
下から上へ力を合わせた。
桁成「うわっ・・・」
全員「ああっ。危ない」
桁成の体が後ろへ浮いた。
後ろへふわっと飛ばした。